ジャディアンス 製品紹介ジャディアンス製品Q&A

ジャディアンス製品Q&A

ジャディアンスの製品情報に関するより詳細なQ&Aになります。カテゴリー別にお探し頂けます。添付文書情報等は「製品基本情報」をご覧ください。

SGLT2阻害薬投与時の低血糖に関する注意点は?
インスリン、SU薬又は速効型インスリン分泌促進薬を投与中の患者へのSGLT2阻害薬の追加は重症低血糖を起こすおそれがあり、予めインスリン、SU薬又は速効型インスリン分泌促進薬の減量を検討することが必要です。また低血糖は、必ずしも高齢者に限らず比較的若年者にも生じていることに注意が必要です。SGLT2阻害薬投与時には患者にも低血糖に関する教育を十分に行ってください(*)。
*SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」(2016年5月12日版)
SGLT2阻害薬投与時のケトン体増加に関する注意点は?
SGLT2阻害薬投与による尿中ケトン体陽性又は血中ケトン体増加が報告されています。
糖を排泄することにより糖新生が活性化することで脂肪分解、蛋白質分解の亢進が起こることから、高血糖(≧250 mg/dL)を伴う典型的な糖尿病性ケトアシドーシス(*)とは異なる場合があり注意してください。
特に、インスリン分泌能の低下、インスリン製剤の減量や中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので、十分に観察を行ってください。
また、患者さんに「悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害」等の症状が認められた場合には、ただちに医療機関を受診するよう患者さん向けの指導箋をご利用頂きながらご説明ください。
*糖尿病ケトアシドーシス:高血糖(≧300 mg/dL)、高ケトン血症(β-ヒドロキシ酪酸の増加)、アシドーシス(pH7.30未満)
引用:糖尿病治療ガイド2016-2017
SGLT2阻害薬投与時の皮膚症状に関する有害事象の特徴は?
SGLT2阻害薬投与後、薬疹を疑わせる紅斑などの皮膚症状が認められた場合には速やかに投与を中止し、皮膚科にコンサルテーションをしてください。皮膚症状では掻痒症、薬疹、発疹、皮疹、紅斑などが報告されていますが、非重篤のものが大半を占めます。
○SGLT2阻害薬の投与初期から、十分に注意をしてください。
多くの皮膚症状はSGLT2阻害薬投与後1日目からおよそ2週間以内に発症しています。
○SGLT2阻害薬で薬疹を生じた患者は、他のカテゴリーの薬剤への変更を考慮してください。
別の種類のSGLT2阻害薬に切り替えたところ、直ちに皮疹が再燃した例も数例あり、SGLT2阻害薬の間で交差反応性があることが示唆されています。
○症状が認められた場合は、速やかに皮膚科医にコンサルテーションしてください。
特に粘膜(眼結膜、口唇、外陰部)に皮疹(発赤、びらん)を認めた場合には、スティーブンス・ジョンソン症候群などの重症薬疹の可能性があるため、可及的速やかに皮膚科医にコンサルテーションしてください。(*)。
*SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」(2016年5月12日版)
SGLT2阻害薬投与時の尿路・性器感染症の対応は?
SGLT2阻害薬の尿中グルコース排泄作用により、尿路感染及び性器感染を起こすおそれがあります。また尿路・性器感染症を発見した場合には、泌尿器科、婦人科にコンサルテーションをすることが勧められております。
○尿路感染症及び性器感染症を起こすおそれがあること、症状、受診させるなど対処方法について
患者さんに説明してください。
⇒尿路感染症状:頻尿、排尿痛、残尿感など 
⇒性器感染症状:陰部のかゆみ、痛み、ただれなど(男女とも)
         おりものの色やにおいの変化など(女性の場合)
○尿路感染症、性器感染症を予防するために、日頃から以下を心がけるよう患者さんに指導して
 ください。
⇒トイレを我慢しない、陰部を清潔に、十分な水分摂取
◯尿路感染を起こし、腎盂腎炎、敗血症等の重篤な感染症に至ることがありますのでご注意ください(*)。
*SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」(2016年5月12日版)
ジャディアンス投与時の尿量の変化は?
日本人の2型糖尿病患者100例を対象に,ジャディアンス単回又は反復投与後の24時間平均尿量を検討した試験において、投与後1日目の24時間平均尿量は、ジャディアンス10mg群ではプラセボ群に比べ約500mL多い尿量を示しておりました。一方、投与27日目にはプラセボ群2.76mL、ジャディアンス10mg群2.64mL、25mg群2.60mLでありました。ジャディアンス投与による尿量の増加は、投与後1日目で認められるが、27日目では認められませんでした。

副作用の種類別発現頻度

日本人2型糖尿病患者におけるジャディアンス単回または反復投与後の24時間平均尿量

ジャディアンスの安全性情報は?

国内で実施された臨床試験では、1,834例中277例(15.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められています。主な副作用は頻尿70例(3.8%)、低血糖43例(2.3%)、口渇29例(1.6%)、便秘25例(1.4%)等でした。(承認時)
1. 重大な副作用として、低血糖(2.3%)、脱水(0.1%)、ケトアシドーシス(頻度不明*)および腎盂腎炎(頻度不明**)、敗血症(頻度不明**)が報告されています。

  1. *  海外において認められている副作用あるいは国内自発報告であるため、頻度不明
  2. ** 海外でのみ認められている副作用

副作用の種類別発現頻度

副作用の種類別発現頻度

ジャディアンスの禁忌は?

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

  1. (1) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. (2) 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者
    [輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  3. (3) 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者
    [インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

詳細は添付文書をご確認ください。

ジャディアンスの使用上の注意:慎重投与は?
  1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
  1. (1) 次に掲げる患者又は状態
    [低血糖を起こすおそれがある。]
    1. 1) 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
    2. 2) 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
    3. 3) 激しい筋肉運動
    4. 4) 過度のアルコール摂取者
  2. (2) 他の糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤)を投与中の患者
    [併用により低血糖を起こすおそれがある。(「重要な基本的注意(1)」、「相互作用」、「重大な副作用」及び「臨床成績」の項参照)]
  3. (3) 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)
    [本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。(「重要な基本的注意(8)」、「相互作用」、「重大な副作用」、「高齢者への投与」の項参照)]
  4. (4) 尿路感染、性器感染のある患者
    [症状を悪化させるおそれがある。(「重要な基本的注意(7)」の項参照)]
  5. (5) 高度肝機能障害患者
    [使用経験がなく安全性が確立していない。(「薬物動態」の項参照)]
  6. (6) 中等度腎機能障害患者
    [「重要な基本的注意(6)及び(8)」、「薬物動態」の項参照]

詳細は添付文書をご確認ください。

ジャディアンスの使用上の注意:重要な基本的注意は?
  1. 重要な基本的注意
  1. (1) 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。インスリン製剤又はスルホニルウレア剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤と併用する場合には、これらの薬剤の減量を検討すること。
    [「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」の項参照]
  2. (2) 糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
  3. (3) 本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
  4. (4) 本剤投与中は、血糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3カ月投与しても効果が不十分な場合には他の治療法への変更を考慮すること。
  5. (5) 投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や減量する必要がある場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意の上、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
  6. (6) 本剤投与により、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害患者においては経過を十分に観察し、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は投与の中止を検討すること。
    [「慎重投与」、「その他の副作用」の項参照]
  7. (7) 尿路感染を起こし、腎盂腎炎、敗血症等の重篤な感染症に至ることがある。また、腟カンジダ症等の性器感染を起こすことがある。十分な観察を行うなど尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合には適切な処置を行うとともに、状態に応じて休薬等を考慮すること。尿路感染及び性器感染の症状及びその対処方法について患者に説明すること。
    [「慎重投与」、「重大な副作用」、「その他の副作用」の項参照]
  8. (8) 本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分行うこと。脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者、腎機能障害患者、利尿薬併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。
    [「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」、「その他の副作用」、「高齢者への投与」の項参照]
  9. (9) 本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。著しい血糖の上昇を伴わない場合があるため、以下の点に留意すること。

    1. 1) 悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等の症状が認められた場合には、血中又は尿中ケトン体測定を含む検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
    2. 2) 特に、インスリン分泌能の低下、インスリン製剤の減量や中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので、観察を十分に行うこと。
    3. 3) 患者に対し、ケトアシドーシスの症状(悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等)について説明するとともに、これらの症状が認められた場合には直ちに医療機関を受診するよう指導すること。
      [「重大な副作用」の項参照]
  10. (10)排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、その治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
  11. (11)本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
  12. (12)低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。
    [「重大な副作用」の項参照]
  13. (13) 本剤とインスリン製剤又はGLP-1受容体作動薬との併用における有効性及び安全性は検討されていない。

詳細は添付文書をご確認ください。

ジャディアンスの使用上の注意:相互作用は?

本剤は投与後血漿中には主に未変化体として存在するが、一部はUGT2B7、UGT1A3、UGT1A8及びUGT1A9によるグルクロン酸抱合により代謝される(グルクロン酸抱合体として血漿中放射能の3.3~7.4%存在する)。また、本剤はP-糖蛋白(P-gp)及び乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である。[「薬物動態」の項参照]

〔併用注意〕(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

糖尿病用薬

スルホニルウレア剤

速効型インスリン分泌促進薬

α-グルコシダーゼ阻害薬

ビグアナイド系薬剤

チアゾリジン系薬剤

DPP-4阻害薬

GLP-1受容体作動薬

インスリン製剤等

糖尿病用薬との併用時には,低血糖が起こるおそれがある。特に,スルホニルウレア剤又はインスリン製剤による低血糖のリスクを軽減するため,これらの薬剤と併用する場合にはスルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。

低血糖症状が認められた場合には,通常はショ糖を投与し,α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時にはブドウ糖を投与すること。[「重要な基本的注意」の項参照]

血糖降下作用が増強される。

血糖降下作用を増強する薬剤

β遮断薬

サリチル酸剤

モノアミン酸化酵素阻害剤等

さらに血糖が低下するおそれがあるため,併用する場合には,血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 血糖降下作用が増強される。

血糖降下作用を減弱する薬剤

アドレナリン

副腎皮質ホルモン

甲状腺ホルモン等

血糖降下作用の減弱により血糖が上昇するおそれがあるため,併用する場合には,血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 血糖降下作用が減弱される。

利尿薬

チアジド系薬剤

ループ利尿薬等

利尿作用が増強されるおそれがあるため,必要に応じ利尿薬の用量を調整するなど注意すること。 利尿作用が増強されるおそれがある。

詳細は添付文書をご確認ください。

SGLT1、SGLT2の主な発現部位は?
SGLT2は主に腎臓に発現しています。一方、SGLT1は主に消化管、骨格筋、心臓に発現します。また腎臓において、SGLT2は糸球体に近い部位(近位曲尿細管)に、SGLT1はより遠い部位(近位直尿細管)に発現しています。

SGLT1、SGLT2の主な発現部位(ヒト組織)

SGLT1とSGLT2の糖輸送におけるメカニズムの違いは?
SGLT1はグルコースに高い親和性を持つ糖輸送担体で、グルコース1分子を細胞内に能動輸送する際に、2つのNa+と共役し輸送します。一方、SGLT2は低親和性ですが、1つのNa+ で共役し輸送します(*)。
*Kanai Y et al. :J Clin Invest.1994;93(1):397-404.
SGLT1、SGLT2の生理作用は?
糸球体はグルコースをほぼ全て濾過し、グルコース濃度の高い原尿を生成します。SGLT2は糸球体の近くで、原尿から約90%のグルコースを再吸収します。残り約10%の再吸収はSGLT1が担当します。親和性は低いもののエネルギー効率の高いSGLT2で大部分のグルコースを再吸収し、エネルギー効率は低いが親和性が高いSGLT1で取りこぼし分を回収します。
<参考情報>
ジャディアンス投与時の体重への影響は?
日本人2型糖尿病患者を含む国際共同第Ⅲ相24週投与試験2型糖尿病患者で、食事・運動療法による治療で十分な血糖コントロールが得られない患者を対象としました。ジャディアンス10mg又は25mgを1日1回24週間投与した時の有効性、安全性および忍容性をプラセボおよびシタグリプチン100mgと比較検討しました。投与24週後における体重のベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-2.24kg、25mg群-2.47kg、シタグリプチン100mg群0.21kg、プラセボ群-0.32kgでした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-1.92kg、25mg群は-2.15kgでいずれも有意な減少が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。

<参考情報>体重におよぼす影響(投与12週後)

腎機能障害患者におけるジャディアンスの薬物動態は?
軽度、中等度、高度腎機能障害の日本人2型糖尿病患者にジャディアンス25mgを単回経口投与したところ、AUC0-∞(血中濃度-時間曲線下面積)は正常腎機能患者に比べて、それぞれ約1.29倍、1.44倍、1.52倍でした。
ジャディアンスのAUCは正常患者の2倍を超えなかったことから、高度腎機能障害患者を除き、同一用量となっております。
肝機能障害患者におけるジャディアンスの薬物動態は?
外国人肝機能正常被験者および軽度、中等度、高度肝機能障害患者にジャディアンス50mgを単回経口投与したところ、AUC0-∞は肝機能正常被験者に比べて軽度、中等度、高度肝機能障害患者でそれぞれ約1.23倍、1.47倍、1.75倍であり、Cmaxは約1.04倍、1.23倍、1.48倍でした。
ジャディアンスのAUCは正常者の2倍を超えなかったことから、高度肝機能障害患者を除き、同一用量となっております。
ジャディアンスのSGLT2への選択性は?
SGLT1に対する50%阻害濃度(IC50)をSGLT2に対するIC50で割ってSGLT2への選択性を検討したところ、エンパグリフロジンのSGLT2への選択性が2500倍以上であり、エンパグリフロジンは他のSGLT2阻害薬に比しSGLT2へ高い選択性を示しました(*)。
*Grempler R, et al.: Diabetes Obes Metab. 2012; 14(1): 83-90.
ジャディアンスの排泄経路は?
外国人健康成人男性に14C-ジャディアンス50mg溶液を単回経口投与した結果、約54.4%は尿中に、約41.2%は糞中に排泄されました。なお、ジャディアンスの尿中未変化体排泄率は22.9%であり、ジャディアンスは尿中未変化体排泄率が高い化合物の1つであることが示唆されました。
ジャディアンスの血漿蛋白結合率は?
腎機能正常の日本人2型糖尿病患者8例に、ジャディアンス25mgを単回経口投与した時の血漿蛋白結合率は84.7%でした。主にアルブミンに結合していました。
ジャディアンスのHbA1cおよび空腹時血糖値への有効性は?

1日1回の経口投与により、優れたHbA1c および空腹時血糖値の低下作用を示します。

■国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(1245.38試験)のうち、12週時点のデータ

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)

■試験デザイン

日本人の2型糖尿病患者で、経口血糖降下薬による治療を受けていない患者、もしくは経口血糖降下薬1剤による治療を中止し、ウォッシュアウトした患者を対象としました。ジャディアンス5mg、10mg、25mg又は50mgを1日1回12週間経口投与した時の有効性および安全性をプラセボと比較検討しました。さらに、ジャディアンス10mg又は25mgを1日1回40週間延長投与した時の長期安全性の検討を行いました。

試験デザイン

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆国内で承認された用法・用量
  2. 通常、成人にはエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら 25mg 1日1回に増量することができる。
  1. 目的:
  2. 血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にジャディアンス5、10、25又は50mgを1日1回12週間経口投与した時の有効性および安全性をプラセボと比較し検討した。さらに、ジャディアンス(10および25mg)を1日1回40週間延長投与したときの長期安全性を検討した。
  1. 対象:
  2. 食事・運動療法又は食事・運動療法に加えて経口血糖降下薬1剤による治療*で十分な血糖コントロールが得られない日本人2型糖尿病患者547例。

    * 同意取得前10週間以内に糖尿病治療薬による治療を受けていない患者、又は経口血糖降下薬1剤※での治療を受けており、同意取得前10週間以内に用法・用量 の変更のない患者。 ※経口血糖降下薬1剤で治療を受けていた患者は2週間のプラセボ導入期の前に4週間のウォッシュアウト期間を設けた。同意取得前12週間 以内にピオグリタゾンによる治療を受けた患者は除外。

  1. 方法:
  2. ジャディアンス(5mg注)、10mg、25mg又は50mg注))を1日1回12週間経口投与した時の有効性および安全性をプラセボと比較し検討した。さらに、40週間延長投与(合計52週間投与)時の長期安全性を検討した。
    注) ジャディアンス5mgおよび50mgは承認された用量の範囲外のため、患者背景、試験結果に関する記載はせず。
  1. 評価項目:
  2. [主要評価項目]
    投与12週後のHbA1cのベースラインからの変化量

    [副次評価項目]
    投与12週後におけるHbA1c値が7.0%未満の達成率
    投与12週間後における空腹時血糖値のベースラインからの変化量

    [その他の探索的評価項目]
    投与52週後のHbA1c値が7.0%未満の達成率
    投与12週間後における収縮期血圧、拡張期血圧、体重のベースラインからの変化量
    HbA1c、空腹時血糖値、収縮期血圧、拡張期血圧、体重のベースラインからのVisitごとの経時推移 等

    [安全性の主な評価項目]
    有害事象、臨床検査値、バイタルサイン、12誘導心電図等。

■有効性

1) HbA1cの変化量(投与12週後)[主要評価項目]

投与12週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-0.40%、25mg群-0.65%、プラセボ群0.30%でした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は、10mg群は-0.70%、25mg群は-0.95%でいずれも有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。

投与12週後におけるHbA1cの変化量

投与12週後におけるHbA1cの変化量

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆使用上の注意
    1. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (1)次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]

      1. 1) 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
      2. 2) 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
      3. 3) 激しい筋肉運動
      4. 4) 過度のアルコール摂取者
      5. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
  2. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (12)低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。
2) HbA1c 7.0%未満の達成率(投与12週後)[副次評価項目]

ベースラインのHbA1cが7.0%以上であり投与12週後に7.0%未満に低下した患者の割合は、ジャディアンス10mg群19.0%、25mg群32.1%であり、プラセボ群2.8%と比較していずれも有意に高値でした(p=0.0003、p<0.0001、ロジスティック回帰分析)。

投与12週後にHbA1cが7.0%未満に低下した患者の割合

投与12週後にHbA1cが7.0%未満に低下した患者の割合

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

3) 空腹時血糖値の変化量(投与12週後)[副次評価項目]

投与12週後における空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-25.3mg/dL、25mg群-33.7mg/dL、プラセボ群4.1mg/dLでした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-29.3mg/dL、25mg群は-37.8mg/dLでいずれも有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。

投与12週後における空腹時血糖値の変化量

投与12週後における空腹時血糖値の変化量

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆使用上の注意
    1. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (1)次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]

      1. 1) 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
      2. 2) 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
      3. 3) 激しい筋肉運動
      4. 4) 過度のアルコール摂取者
  2. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (12)低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。

■日本人2型糖尿病患者を含む国際共同第Ⅲ相24週間投与試験(1245.20試験)

Eilbracht J. et al.:社内資料 日本人2型糖尿病患者を含む国際共同第Ⅲ相24週投与試験(承認時評価資料) Pinnetti S. et al.:社内資料 国際共同第Ⅲ相延長試験(承認時評価資料)

■試験デザイン

2型糖尿病患者で、食事・運動療法による治療で十分な血糖コントロールが得られない患者を対象としました。ジャディアンス10mg又は25mgを1日1回24週間投与した時の有効性、安全性および忍容性をプラセボおよびシタグリプチン100mgと比較検討しました。
又、血糖コントロールが極めて不良な患者(ベースラインのHbA1cが10.0%を超える)に対してジャディアンス25mgを1日1回投与した時の有効性および安全性をオープンラベル治療群として検討しました。

※ シタグリプチンは海外の用法用量に従い、初回から100mgを投与しています。国内における承認された用法・用量は添付文書をご参照ください。

  1. 目的:
  2. 2型糖尿病患者に対してジャディアンス10mgおよび25mgを1日1回24週間の単独投与した時の有効性、安全性および忍容性について、プラセボと比較した。又、シタグリプチン100mgと探索的な比較を行った。
  1. 対象:
  2. 食事・運動療法にて十分な血糖コントロールが得られない、薬剤治療を受けていない2型糖尿病患者947名(うち日本人は180名)。

    *治験薬投与前12週間以内に糖尿病治療薬による治療を受けていない患者

  1. 方法:
  2. ジャディアンスを1日1回24週間経口投与した時の有効性および安全性をプラセボと比較し検討した。また、シタグリプチン100mgと探索的な比較を行った。サブグループ解析は、本治験に参加している全体集団と日本人部分集団における結果の一貫性と薬剤の効果特性を検討するため行った。

    *シタグリプチンは海外の用法・用量に従い、初回から100mgを投与している。国内で承認された用法・用量は、添付文書を参照すること。

    血糖コントロールが極めて不良な患者(HbA1c>10.0%)に対しては、ジャディアンス25mgを1日1回投与した時の有効性および安全性をオープンラベル治療群として検討した。

    ※HbA1cはすべてNGSP値

  1. 評価項目:
  2. [主要評価項目]
    投与24週後のHbA1cのベースラインからの変化量

    [重要な副次評価項目]
    投与24週後の体重および血圧(拡張期血圧および収縮期血圧)のベースラインからの変化量

    [その他の評価項目]
    投与24週後の空腹時血糖値のベースラインからの変化量等

    [安全性の主な評価項目]
    有害事象、臨床検査値、バイタルサイン、12誘導心電図等

Eilbracht J. et al.: 社内資料 日本人2型糖尿病患者を含む国際共同第Ⅲ相24週投与試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆国内で承認された用法・用量
  2. 通常、成人にはエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら25mg 1日1回に増量することができる。

■有効性

1) HbA1cの変化量(投与24週後)[主要評価項目]

投与24週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-0.65%、25mg群-0.76%、シタグリプチン100mg群-0.65%、プラセボ群0.08%でした。 プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-0.74%、25mg群は-0.85%でそれぞれ有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。

投与24週後におけるHbA1cの変化量

投与24週後におけるHbA1cの変化量

Eilbracht J. et al.: 社内資料 日本人2型糖尿病患者を含む国際共同第Ⅲ相24週投与試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆使用上の注意
    1. 1.慎重投与(一部抜粋)
      1. (1)次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]

        1. 1) 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
        2. 2) 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
        3. 3) 激しい筋肉運動
        4. 4) 過度のアルコール摂取者
    2. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
      1. (12)低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。
2) 日本人におけるHbA1c変化量の層別解析(投与24週後)

日本人患者の投与24週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-0.56%、25mg群-0.84%、シタグリプチン100㎎群-0.57%、プラセボ群0.03%でした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量は10mg群は-0.58%、25mg群は-0.86%でそれぞれ有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。

日本人における投与24週後のHbA1c変化量の層別解析

日本人における投与24週後のHbA1c変化量の層別解析

Eilbracht J. et al.: 社内資料 日本人2型糖尿病患者を含む国際共同第Ⅲ相24週投与試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

3) HbA1c変化量の層別解析(ベースライン時HbA1c 8.0%以上、投与24週後)

投与前のベースラインHbA1cが8.0%以上の患者では、投与24週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-1.13%、25mg群-1.14%、シタグリプチン100mg群-0.78%、プラセボ群0.06%でした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-1.19%、 25mg群は-1.21%でありいずれも有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。

HbA1c変化量の層別解析(ベースライン時HbA1c 8 .0%以上)

HbA1c変化量の層別解析(ベースライン時HbA1c 8 .0%以上)

Eilbracht J. et al.: 社内資料 日本人2型糖尿病患者を含む国際共同第Ⅲ相24週投与試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆使用上の注意
    1. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (1)次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]

      1. 1) 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
      2. 2) 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
      3. 3) 激しい筋肉運動
      4. 4) 過度のアルコール摂取者
  2. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (12)低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。
4) 空腹時血糖値の変化量(投与24週後)[その他の評価項目]

投与24週後における空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-19.4mg/dL、25mg群-24.3mg/dL、シタグリプチン100mg群-7.0mg/dL、プラセボ群11.7mg/dLでした。 プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-31.1mg/dL、25mg群は-36.0mg/dLでありいずれも有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。

投与24週後における空腹時血糖値の変化量

投与24週後における空腹時血糖値の変化量

Eilbracht J. et al.: 社内資料 日本人2型糖尿病患者を含む国際共同第Ⅲ相24週投与試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

ジャディアンスのHbA1cおよび空腹時血糖値に対する長期の有効性は?

1日1回の経口投与により、HbA1cおよび空腹時血糖値低下作用が長期にわたり維持されます。

■国内第Ⅲ相併用療法長期投与試験(1245.52試験)

Araki E. et al.: DiabetesObes. Metab. 2015; 17(7): 665-674

■試験デザイン

日本人の2型糖尿病患者で、食事・運動療法および経口血糖降下薬1剤による治療にもかかわらず十分な血糖コントロールが得られない患者を対象としました。経口血糖降下薬(スルホニルウレア剤、チアゾリジン系薬剤、ビグアナイド系薬剤、DPP-4阻害剤、α‐グルコシダーゼ阻害剤又は速効型インスリン分泌促進剤[グリニド剤]の6種のいずれか)による治療に加えてジャディアンス10mg又は25mg1日1回を52週間併用投与した時の安全性および有効性を検討しました。なお、スルホニルウレア剤による治療群にはオープンラベルのメトホルミン投与群を設けて比較検討しました。

試験デザイン

  1. * スルホニルウレア剤で治療中の対象は盲検下でジャディアンス10mgもしくは25mgの投与、あるいはオープンラベルでメトホルミンの投与を受けた。

SU: スルホニルウレア剤 TZD: チアゾリジン系薬剤 BG: ビグアナイド系薬剤 DPP-4: DPP-4阻害剤
α-GI: α-グルコシダーゼ阻害剤 GLI: グリニド剤

Araki E. et al.: DiabetesObes. Metab. 2015; 17(7): 665-674
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆国内で承認された用法・用量
  2. 通常、成人にはエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら25mg 1日1回に増量することができる。
  1. 目的:
  2. 日本人2型糖尿病患者を対象として、経口血糖降下薬1剤とジャディアンス10mgおよび25mgを1日1回52週間の併用投与した時の安全性および有効性を検討する。
  1. 対象:
  2. 食事もしくは運動療法および経口血糖降下薬単剤で十分な血糖コントロールが得られない日本人2型糖尿病患者1,160例。
  1. 方法:
  2. ジャディアンス10mg又は25mgを各種経口血糖降下薬と1日1回52週間併用投与した時の安全性および有効性を検討した。なお、スルホニルウレア剤による治療群にはオープンラベルのメトホルミン投与群を設けた。
  1. 評価項目:
  2. [副次評価項目]
    投与52週後のHbA1cのベースラインからの変化量

    [その他の評価項目]
    投与52週後におけるHbA1c値が7.0%未満の達成率、投与52週後の空腹時血糖値のベースラインからの変化量、投与52週後の体重および血圧(収縮期血圧および拡張期血圧)のベースラインからの変化量等。
    * HbA1cはすべてNGSP値

    [安全性の主な評価項目]
    有害事象、臨床検査値、バイタルサイン、12誘導心電図等。

  1. ◆使用上の注意
  2. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (2) 他の糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤)を投与中の患者[併用により低血糖を起こすおそれがある。]
    2. (3) 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)[本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。]
  3. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (1) 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。インスリン製剤又はスルホニルウレア剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤と併用する場合には、これらの薬剤の減量を検討すること。

■有効性

1) HbA1cの変化量(投与52週後)[副次評価項目(全体解析のみ)]

投与52週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mgとすべての経口血糖降下薬の併用で-1.00~-0.81%でした。

投与52週後におけるHbA1cの変化量(ジャディアンス10mg)

投与52週後におけるHbA1cの変化量(ジャディアンス10mg)

SU: スルホニルウレア剤 TZD: チアゾリジン系薬剤 BG: ビグアナイド系薬剤 DPP-4: DPP-4阻害剤
α-GI: α-グルコシダーゼ阻害剤 GLI: グリニド剤

Araki E. et al.: DiabetesObes. Metab. 2015; 17(7): 665-674
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆使用上の注意
    1. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (2) 他の糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤)を投与中の患者[併用により低血糖を起こすおそれがある。]
    2. (3) 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)[本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。]
  2. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (1) 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。インスリン製剤又はスルホニルウレア剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤と併用する場合には、これらの薬剤の減量を検討すること。

投与52週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス25mgとすべての経口血糖降下薬の併用で-0.98~-0.77%でした。

投与52週後におけるHbA1cの変化量(ジャディアンス25mg)

投与52週後におけるHbA1cの変化量(ジャディアンス25mg)

SU: スルホニルウレア剤 TZD: チアゾリジン系薬剤 BG: ビグアナイド系薬剤 DPP-4: DPP-4阻害剤
α-GI: α-グルコシダーゼ阻害剤 GLI: グリニド剤

Araki E. et al.: DiabetesObes. Metab. 2015; 17(7): 665-674
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆使用上の注意
    1. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (1)次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
      1. 1)脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
      2. 2)栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
      3. 3)激しい筋肉運動
      4. 4)過度のアルコール摂取者
  2. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (4) 本剤投与中は、血糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3カ月投与しても効果が不十分な場合には他の治療法への変更を考慮すること。
    2. (12)低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。
2) HbA1c 7.0%未満の達成率(投与52週後)[その他の評価項目]

ベースラインのHbA1cが7.0%以上であり投与52週後に7.0%未満に低下した患者の割合は、ジャディアンス10mgおよび25mgとすべての経口血糖降下薬の併用で40.9~78.0%でした。

投与52週後にHbA1cが7.0%未満に低下した患者の割合

投与52週後にHbA1cが7.0%未満に低下した患者の割合

Araki E. et al.: DiabetesObes. Metab. 2015; 17(7): 665-674
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆使用上の注意
    1. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (1)次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
      1. 1)脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
      2. 2)栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
      3. 3)激しい筋肉運動
      4. 4)過度のアルコール摂取者
    2. (2) 他の糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤)を投与中の患者[併用により低血糖を起こすおそれがある。]
    3. (3) 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)[本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。]
  2. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (1) 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。インスリン製剤又はスルホニルウレア剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤と併用する場合には、これらの薬剤の減量を検討すること。
    2. (4) 本剤投与中は、血糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3カ月投与しても効果が不十分な場合には他の治療法への変更を考慮すること。
    3. (12)低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。
3) 空腹時血糖値の変化量(投与52週後)[その他の評価項目]

投与52週後における空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mgおよび25mgとすべての経口血糖降下薬の併用で-33.1~-16.4mg/dLでした。

投与52週後における空腹時血糖値の変化量

投与52週後における空腹時血糖値の変化量

Araki E. et al.: DiabetesObes. Metab. 2015; 17(7): 665-674
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

■国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(1245.38試験)のうち、52週時点のデータ

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)

■試験デザイン

日本人の2型糖尿病患者で、経口血糖降下薬による治療を受けていない患者、もしくは経口血糖降下薬1剤による治療を中止し、ウォッシュアウトした患者を対象としました。ジャディアンス5mg、10mg、25mg又は50mgを1日1回12週間経口投与した時の有効性および安全性をプラセボと比較検討しました。さらに、ジャディアンス10mg又は25mgを1日1回40週間延長投与した時の長期安全性の検討を行いました。

試験デザイン

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆国内で承認された用法・用量
  2. 通常、成人にはエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら 25mg 1日1回に増量することができる。
  1. 目的:
  2. 血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にジャディアンス5、10、25又は50mgを1日1回12週間経口投与した時の有効性および安全性をプラセボと比較し検討した。さらに、ジャディアンス(10および25mg)を1日1回40週間延長投与したときの長期安全性を検討した。
  1. 対象:
  2. 食事・運動療法又は食事・運動療法に加えて経口血糖降下薬1剤による治療*で十分な血糖コントロールが得られない日本人2型糖尿病患者547例。

    * 同意取得前10週間以内に糖尿病治療薬による治療を受けていない患者、又は経口血糖降下薬1剤※での治療を受けており、同意取得前10週間以内に用法・用量 の変更のない患者。 ※経口血糖降下薬1剤で治療を受けていた患者は2週間のプラセボ導入期の前に4週間のウォッシュアウト期間を設けた。同意取得前12週間 以内にピオグリタゾンによる治療を受けた患者は除外。

  1. 方法:
  2. ジャディアンス(5mg注)、10mg、25mg又は50mg注))を1日1回12週間経口投与した時の有効性および安全性をプラセボと比較し検討した。さらに、40週間延長投与(合計52週間投与)時の長期安全性を検討した。

    注) ジャディアンス5mgおよび50mgは承認された用量の範囲外のため、患者背景、試験結果に関する記載はせず。

  1. 評価項目:
  2. [主要評価項目]
    投与12週後のHbA1cのベースラインからの変化量

    [副次評価項目]
    投与12週後におけるHbA1c値が7.0%未満の達成率
    投与12週間後における空腹時血糖値のベースラインからの変化量

    [その他の探索的評価項目]
    投与52週後のHbA1c値が7.0%未満の達成率
    投与12週間後における収縮期血圧、拡張期血圧、体重のベースラインからの変化量
    HbA1c、空腹時血糖値、収縮期血圧、拡張期血圧、体重のベースラインからのVisitごとの経時推移 等

    [安全性の主な評価項目]
    有害事象、臨床検査値、バイタルサイン、12誘導心電図等。

1) HbA1cの経時的推移(52週間投与)[その他の探索的評価項目]

HbA1c調整平均変化量の低下は、ジャディアンス10mg群および25mg群で投与52週後まで維持され、投与52週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-0.67%、25mg群-0.86%でした。

52週間投与におけるHbA1cの推移 ベースラインからのHbA1c変化量(投与52週後)

FAS:最大の解析集団、OC:欠測値を他の値で補うことなく実測値のみを用いて解析、MMRM:反復測定混合モデル
< >内は平均ベースライン値(%)

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

2) 空腹時血糖値の経時的推移(52週間投与)[その他の探索的評価項目]

空腹時血糖値調整平均変化量の低下は、ジャディアンス10mg群および25mg群で投与52週後まで維持され、投与52週後における空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量はジャディアンス10mg群-24.7mg/dL、25mg群-31.3mg/dLでした。

52週間投与における空腹時血糖値の推移 ベースラインからの空腹時血糖値変化量(投与52週後)

FAS:最大の解析集団、OC:欠測値を他の値で補うことなく実測値のみを用いて解析、MMRM:反復測定混合モデル
< >内は平均ベースライン値(mg/dL)

坂本祐史ほか:社内資料 国内第Ⅱ相用量検討及び長期安全性試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆使用上の注意
  2. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (1)次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
      1. 1)脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
      2. 2)栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
      3. 3)激しい筋肉運動
      4. 4)過度のアルコール摂取者
  3. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (4) 本剤投与中は、血糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3カ月投与しても効果が不十分な場合には他の治療法への変更を考慮すること。
    2. (12)低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。
ジャディアンスの腎機能障害を有する2型糖尿病患者におけるHbA1cおよび空腹時血糖値に対する有効性は?

1日1回の経口投与により、HbA1cおよび空腹時血糖値低下作用が示され、その効果が長期にわたり維持されます。

■腎機能障害を有する2型糖尿病患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(海外データ;1245.36試験)

Manassie J. et al.:社内資料 腎機能障害を有する2型糖尿病患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(承認時評価資料)

■試験デザイン

2型糖尿病で、食事・運動療法および糖尿病薬による治療にもかかわらず十分な血糖コントロールが得られない腎機能障害を有する患者を対象としました。経口血糖降下薬による治療に加えてジャディアンス10mg又は25mg1日1回を52週間投与した時の有効性、安全性の検討を腎機能障害の程度別に行いました。

試験デザイン

  1. 目的:
  2. 腎機能障害を有する2型糖尿病患者を対象に、糖尿病の基礎治療薬への追加治療としてジャディアンス10mg又は25mgを1日1回52週間経口投与した時の有効性および安全性を腎機能障害別に検討した。
  1. 対象:
  2. 食事・運動療法および糖尿病治療薬*による治療では血糖コントロールが不十分な腎機能障害を有する2型糖尿病患者。

    * SGLT2阻害剤以外の糖尿病治療薬(基礎治療薬)による治療を受けている患者

  1. 方法:
  2. 糖尿病の基礎治療薬への追加治療としてジャディアンス10mg又は25mgを1日1回52週間経口投与した時の有効性および安全性を腎機能障害別に検討した。
  1. 評価項目:
  2. [主要評価項目]
    投与24週後のHbA1cのベースラインからの変化量

    [その他の探索的評価項目]
    投与24週後の空腹時血糖値のベースラインからの変化量、投与52週後のHbA1cのベースラインからの変化量、空腹時血糖値の経時推移、投与24週後の体重、血圧のベースラインからの変化量等。

    * HbA1cはすべてNGSP値

    [安全性の主な評価項目]有害事象、臨床検査値、バイタルサイン、12誘導心電図等。

    腎機能障害の程度についてはeGFR:( mL/min/1.73㎡)で軽度(60~<90)、中等度(30~<60)、中等度a(45~<60)、中等度b(30~<45)に分類し、結果を表示する。

    Manassie J. et al.: 社内資料 腎機能障害を有する2型糖尿病患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(承認時評価資料)
    本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

  1. ◆効能・効果に関連する使用上の注意(一部抜粋)
    1. (2) 高度腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の効果が期待できないため、投与しないこと。
    2. (3) 中等度腎機能障害患者では本剤の効果が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。
  2. ◆国内で承認された用法・用量
  3. 通常、成人にはエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら25mg 1日1回に増量することができる。
  4. ◆使用上の注意
  5. 1.慎重投与(一部抜粋)
    1. (3) 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)[本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。]
    2. (6) 中等度腎機能障害患者
  6. 2.重要な基本的注意(一部抜粋)
    1. (6) 本剤投与により、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害患者においては経過を十分に観察し、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は投与の中止を検討すること。
    2. (8) 本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分行うこと。脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者、腎機能障害患者、利尿薬併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。

■投与24週後の有効性

1) HbA1cの変化量(投与24週後)[主要評価項目]

投与24週後における軽度腎機能障害患者のHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス10mg群-0.46%、25mg群-0.63%、プラセボ群0.06%でした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-0.52%、25mg群は-0.68%でいずれも有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。中等度腎機能障害患者のHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、ジャディアンス25mg群-0.37%、プラセボ群0.05%でした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は-0.42%で有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。中等度腎機能障害aおよびbの患者では、ジャディアンス25mgのプラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は-0.46%および-0.39%でいずれも有意な低下が認められました(p<0.0001およびp=0.0001、ANCOVA)。

投与24週後におけるHbA1cの変化量

投与24週後におけるHbA1cの変化量

Manassie J. et al.: 社内資料 腎機能障害を有する2型糖尿病患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

2) 空腹時血糖値の変化量(投与24週後)[その他の探索的評価項目]

投与24週後における軽度腎機能障害患者の空腹時血糖値のベースラインからの変化量は、ジャディアンス10mg群-13.9mg/dL、25mg群-18.1mg/dL、プラセボ群5.7mg/dLでした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-19.6mg/dL、25mg群は-23.8mg/dLでいずれも有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。又、中等度腎機能障害患者の空腹時血糖値のベースラインからの変化量は、ジャディアンス25mg群-9.3mg/dL、プラセボ群10.2mg/dLでした。プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は-19.4mg/dLで有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA)。中等度腎機能障害aおよびbの患者では、ジャディアンス25mgのプラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は-21.4mg/dLおよび-18.2mg/dLで有意な低下が認められました(p<0.0001およびp=0.0026、ANCOVA)。

投与24週後における空腹時血糖値の変化量

Manassie J. et al.: 社内資料 腎機能障害を有する2型糖尿病患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

■投与52週後までの有効性

3) HbA1cの経時的推移(52週間投与)[その他の探索的評価項目]

軽度腎機能障害患者におけるベースラインからのHbA1c調整平均変化量の低下は、ジャディアンス10mg群および25mg群で投与52週後まで維持されました。投与52週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は、10mg群-0.65%、25mg群-0.63%、プラセボ群0.02%であり、プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-0.68%、25mg群は-0.65%でした。
中等度腎機能障害患者においても、ベースラインからのHbA1c調整平均変化量の低下は、ジャディアンス25mg群で投与42週後まで維持されたが投与52週後でやや上昇しました。投与52週後におけるHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は-0.28%であり、プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は-0.41%でした。

52週間投与におけるHbA1cの推移

52週間投与におけるHbA1cの推移

中等度腎機能障害aおよびbの患者のいずれにおいても、ベースラインからのHbA1c調整変化量の低下は投与52週後まで維持され、プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は25mgでそれぞれ-0.56%および-0.29%でした。

52週間投与におけるHbA1cの推移

52週間投与におけるHbA1cの推移

Manassie J. et al.: 社内資料 腎機能障害を有する2型糖尿病患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

4) 空腹時血糖値の経時的推移(52週間投与)[その他の探索的評価項目]

軽度腎機能障害患者におけるベースラインからの空腹時血糖値の調整平均変化量の低下は、ジャディアンス10mg群および25mg群で投与52週後まで維持されました。投与52週後における空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量は、10mg群-20.7mg/dL、25mg群-14.4mg/dL、プラセボ群7.5mg/dLであり、プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は10mg群は-28.1mg/dL、25mg群は-21.8mg/dLでした。
中等度腎機能障害患者においても、ベースラインからの空腹時血糖値の調整平均変化量の低下は、ジャディアンス25mg群で投与52週後まで維持されました。投与52週後における空腹時血糖値のベースラインからの調整平均変化量は-7.0mg/dL、プラセボ群5.7mg/dLであり、プラセボ群に対するベースラインからの調整平均変化量の差は-12.6mg/dLでした。

52週間投与における空腹時血糖値の推移

52週間投与における空腹時血糖値の推移

中等度腎機能障害aおよびbの患者のいずれにおいても、ベースラインからの空腹時血糖値変化量の低下は投与52週後まで維持されました。

52週間投与における空腹時血糖値の推移

52週間投与における空腹時血糖値の推移

Manassie J. et al.: 社内資料 腎機能障害を有する2型糖尿病患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(承認時評価資料)
本試験はベーリンガーインゲルハイム社/イーライリリー社の支援により行われました。

ジャディアンスの製品特性は?
  1. 腎においてSGLT2を阻害し、腎の近位尿細管からのグルコース再吸収を減少させることにより血糖値を低下させます
  2. 1日1回の経口投与により、 優れたHbA1cおよび空腹時血糖値の低下作用を示します
  3. 1日1回の経口投与により、HbA1cおよび空腹時血糖値低下作用が維持されます
  4. 国内で実施された臨床試験では、1,834例中277例(15.1%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められています。主な副作用は頻尿70例(3.8%)、低血糖43例(2.3%)、口渇29例(1.6%)、便秘25例(1.4%)等でした。重大な副作用として、低血糖(2.3%)、脱水(0.1%)、ケトアシドーシス(頻度不明)、腎盂腎炎(頻度不明)、敗血症(頻度不明)が報告されています。(承認時までの集計)

    * 海外において認められている副作用あるいは国内自発報告
    † 海外でのみ認められている副作用
ジャディアンスの薬効薬理は?

腎においてSGLT2を阻害し、腎の近位尿細管からのグルコース再眼収を減少させることにより血糖値を低下させます。【薬効薬理】

1.作用機序1)

エンパグリフロジンはナトリウム-グルコース共役輸送担体2(SGLT2)阻害剤です。SGLT2は、ナトリウムイオンの濃度勾配を利用してナトリウムとグルコースの能動輸送を行う膜貫通型トランスポーターのひとつで、主に腎の近位尿細管に発現しています。腎においてグルコース再吸収の約90%を担っているSGLT2を阻害することにより、近位尿細管からのグルコース再吸収が減少し、尿中へのグルコース排泄が促進され、血糖値を低下させます。SGLT2阻害による血糖値低下は、β 細胞機能又はインスリン抵抗性に依存しません。

腎におけるグルコース再吸収とSGLT2阻害

健常人でのグルコース再吸収

ジャディアンスによる尿中グルコース排泄

Gerich JE.:Diabetic Med. 2010;27(2):136-142を参考に作図

1) Gerich JE.:Diabetic Med. 2010;27:136-142