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  • 医師と
  • 高血圧患者の
コミュニケーションギャップをどう解決するか「医師および高血圧患者の高血圧治療に対する意識の実態調査」から見えてきたもの

医師が伝えたいことと患者さんの思いは違う

 この調査で明らかになったのは、医師と患者間で認識のギャップが大きいということです。医師は病気や治療の説明などを十分にやっていると思っていますが、患者さんの心にはあまり届いていないという結果が多かったのです。私たち医師はまだまだ患者さんのことがわかっていない、寄り添えていないという思いを強く持ちました。
 たとえば「初診時の説明内容について」です。86%の医師が「治療の目的」を説明したと回答したのに対し、「治療の目的」を説明されたとする患者さんは39%でした。「説明を受けていない」あるいは「覚えていない」とする患者さんも23%いました(図1)。
 初診時、私たち医師はまず、高血圧がどういう病気かということを患者さんに、教えようとします。ある意味、上から目線です。初めて伝えられた患者さんはちょっとパニックになっていて、医師は「ちゃんと伝えた」と思っていても、患者さんはそれをすべて受け取れていないという現実が、この数値から見て取れます。1回目の診察で全部伝えようとせず、むしろ控えるところは控えて、患者さんが受け取れるだけの情報を上手く伝える。そういう配慮がもっと必要なのではないかと思いました。
 また、患者さんは病名を告げられたとき、自分や家族の生活はどうなるか、薬代などの診察費用はどのくらいかかるかなど、様々なことを心の中で考えます。病気に対する知識を正確に伝えることを第一に考えがちな医師とは、その辺も気持ち にギャップが出てくるのだと感じました。

服薬アドヒアランスと残薬の問題

 服薬アドヒアランスに関しても、医師の思いは患者さんにきちんと伝わっていないようでした。降圧目標達成のために重視することについて尋ねたところ、服薬アドヒアランスを重視する割合は医師が78%、患者さんが48%と両者の間に大きな差がみられました(図2)。
 専門家はどうしても専門という枠の中に入ってしまい、高血圧であれば降圧薬を飲めば血圧が下がる、そうした確立した高血圧治療をしっかり守っていきましょうと、患者さんに言いがちです。医師は十分な量の降圧薬を飲めば血圧は低下し、正常血圧の人と同じような生活が送れ、将来的には脳卒中や心筋梗塞を予防できることがわかっているからです。ところが、患者さんが薬をきちんと飲んでくれないと全然効果がないわけです。高血圧治療が進化したといっても、患者さんが薬を飲んでくれなければ医師は無力です。
 一般に、患者さんは医師に対して「良い患者でありたい」という思いが強く、薬が余るなどアドヒアランスの悪いところはあまり話したがりません。自分自身が薬を飲み忘れるような、だらしのない人間と思われたくないという気持ちもあるのかもしれません。副作用がなく、どんなによい薬でも、飲まなくてよいなら飲みたくないという気持ちもあるでしょう。そのような様々な思いをくんだうえで、抵抗なく飲んでもらえるように工夫することも重要なポイントになります。具体的には、今は様々なエビデンスが出ていますから、その数値を元に説明します。たとえば、薬を飲んでいない人の脳卒中の発症率や死亡率などをグラフで示し、それで納得してもらうようにしています。それでも理解できなければ、例え話なども交えて理解してもらえるように工夫します。
 たとえ飲み忘れたとしても「皆さんそんなもんですよ」と安心させ、「今日は叱られた」などのネガティブなイメージはなるべく持って帰らせないように心がけています。最近の降圧薬は1日1回の服用で24時間の効果が持続します。朝飲み忘れても昼に飲めば大丈夫といった服薬の「便利情報」も伝えるようにしています。医師は患者さんを外来の場で励まし、よりよいコミュニケーションをつくりながら、きちんと薬を飲んだら褒めてあげたり、一緒に喜んだりする。高血圧のような生活習慣病では、医師と患者さんは長い付き合いになりますから、そのように寄り添いながら共に人生を歩んでいくことが大事ではないかと思います。

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  • 高血圧患者のより本音に近い声が浮き彫りに
  • 医師が伝えたいことと、患者さんの思いは違う
  • 多剤服用もアドヒアランスを悪くする