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IPF患者の予後

IPF患者の生存期間は?

IPFは極めて予後不良の疾患であり、北海道における臨床調査個人票に基づく特発性間質性肺炎(IIPs)の疫学調査を目的とした「北海道Study」によると、IPF患者の生存期間中央値は、診断されてから約3年と報告されています1)。また、海外の報告では、IPF患者の5年生存率は20~40%と示されており2)、各種癌と比べても予後不良の疾患と言えます。

*:「北海道における臨床調査個人票に基づくIPFの疫学調査(北海道Study)」3)

対象;
北海道において2003~2007年に新規受理されたIPF特定疾患医療受給者553例
方法;
2009年、2010年、2011年のそれぞれ9月に各医療機関に予後調査票を郵送し、その回答と新規登録時の臨床調査個人票の記載事項を照合して有病率、発症率、死因、予後因子、急性増悪死亡への関連因子を解析。


IPF患者の診断時を起点とした生存曲線(北海道Study)

IPF患者の診断時を起点とした生存曲線(北海道Study)
文献1)

IPF患者と癌患者の5年生存率(海外データ)

IPF患者と癌患者の5年生存率(海外データ)
文献4)より改変

文献

  1. 1) Natsuizaka M, et al. Am J Respir Crit Care Med 2014; 190: 773-779.
  2. 2) Kim DS, et al. Proc Am Thorac Soc 2006; 3: 285-292.
  3. 3) 千葉弘文, ほか. 日本胸部臨床 2013; 72: S8-S12.
  4. 4) Vancheri C, et al. Eur Respir J 2010; 35: 496-504.

急性増悪患者の予後は?

IPFの予後を規定する因子の1つに、急性増悪があります1)。従来の報告2)では、初回急性増悪での死亡率は約80%、改善例でも平均6ヵ月で死亡するとされており、年間発症率は5~15%と推定されています3,4)。また、「北海道Study」では、IPF患者(死亡:328例)の死因として、急性増悪が全体の約40%を占めると報告されていることから5)、急性増悪の発現を予防することは、臨床的に重要とされています。IPFにおける急性増悪の予防には、うがいなどの感染予防、運動療法、禁煙などの対症療法および経過中の合併症対策があります。


IPF患者の死亡原因(北海道Study)

IPF患者の死亡原因(北海道Study)
文献5)より改変

文献

  1. 1) Song JW, et al. Eur Respir J 2011; 37: 356-363.
  2. 2) Kondo A, et al. Acute exacerbarion in idiopathic interstitial pneumonia. In: Harasawa M, et al. eds, Interstitial Pneumonia of Unknown Etiology. University of Tokyo Press, Tokyo, 1989; 33-42.
  3. 3) Azuma A, et al. Am J Respir Crit Care Med 2005; 171: 1040-1047.
  4. 4) Taniguchi H, et al. Eur Respir J 2010; 35: 821-829.
  5. 5) Natsuizaka M, et al. Am J Respir Crit Care Med 2014; 190: 773-779.