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びまん性肺疾患、特発性間質性肺炎の分類

びまん性肺疾患、特発性間質性肺炎の分類は?

胸部X線写真や胸部CT画像上において、病変が両側の肺に広範に散布したびまん性陰影を認める疾患を「びまん性肺疾患(DPLD)」と言います。
また、主に肺の間質(狭義では肺胞隔壁、広義では小葉間隔壁、胸膜直下および気管支や肺血管の壁)を炎症や線維化病変の場とする疾患を「間質性肺炎(IP)」と言います。
IPの病理像は多彩であり、膠原病や無機・有機粉塵の曝露(職業的要因)、薬剤によるものなど原因が明らかな場合のほかに、原因が特定できない場合があります。この原因不明のIPを「特発性間質性肺炎(IIPs)」と言います。
2013年に報告されたアメリカ胸部医学会(ATS)/ヨーロッパ呼吸器学会(ERS)国際分類では、IIPsは病理組織パターンに基づいて、「主要なIIPs」、「分類不能のIIPs」、「頻度の低いIIPs」の3つの臨床病理学的疾患単位に分類されます。「主要なIIPs」には、特発性肺線維症(IPF)、特発性非特異性間質性肺炎(特発性NSIP)、剥離性間質性肺炎(DIP)、呼吸器細気管支炎関連性間質性肺疾患(RB-ILD)、特発性器質化肺炎(COP)、急性間質性肺炎(AIP)があります1)

びまん性肺疾患の分類(ATS/ERS国際分類)

びまん性肺疾患の分類(ATS/ERS国際分類)

文献1)より作成

文献

  1. 1)Travis WD, et al. Am J Respir Crit Care Med 2013; 188: 733-748.

IIPsの分類は?

特発性間質性肺炎(IIPs)は、外科的肺生検における病理組織パターン(UIP、NSIP、OP、DIP、RB、DAD)により、IPFなどの疾患に分類されます。IPFは、IIPsの約半数を占めており、予後が悪い疾患です。また、IPFはステロイド治療に反応性が乏しいなど、他の疾患と異なる特徴があることから、各疾患を正しく鑑別し、それぞれの疾患に適した治療を行う必要があります。

IIPsの分類

疾患名 病理組織パターン 頻度 発症経過
特発性肺線維症(IPF) UIP 52.6% 慢性
特発性非特異性間質性肺炎(特発性NSIP) NSIP 17.2% 亜急性~慢性
特発性器質化肺炎(COP) OP 9.4% 急性~亜急性
剥離性間質性肺炎(DIP) DIP 4.8% 慢性
呼吸器細気管支炎関連性間質性肺疾患(RB-ILD) RB 慢性
急性間質性肺炎(AIP) DAD 1.5% 急性

OP:器質化肺炎
DAD:びまん性肺胞傷害

文献1)より改変

文献

  1. 1)千田金吾, ほか. 厚生科学研究特定疾患対策研究事業びまん性肺疾患研究班平成13年度研究報告書 2002; 106-108.