オフェブ 診療サポート医療費助成制度

IPF(特発性肺線維症)患者さんの公的支援制度

  • IPF治療中に活用できる主な制度

IPF患者さんは、難病医療費助成制度や高額療養費制度を使って治療中の経済的負担を減らせる可能性があります。

IPFは難病に指定されている「特発性間質性肺炎」の1つです。そのため、治療中の患者さんの経済的負担を減らすことを目的とした、さまざまな制度が設けられています。

IPF患者さんが受けられる主な支援制度には難病医療費助成制度や高額療養費制度などがあります。
「難病医療費助成制度」について詳しく知りたい方へ
「高額療養費制度」について詳しく知りたい方へ

IPFと診断された患者さんは重症度Ⅰ~Ⅳ度に分類されます。

重症度Ⅰ~Ⅱ度で高額な医療費を支払っている方(➡「軽症高額」参照)および重症度Ⅲ~Ⅳ度の方は、難病医療費助成制度の対象になります。

  • コラム:IPF重症度分類

IPFの重症度は、厚生労働省特定疾患認定基準による重症度分類判定表に従い判定します。

重症度Ⅱ度以上で6分間歩行時経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)が90%未満となる場合は、重症度を一段階高く評価します。ただし、安静時動脈血酸素分圧(PaO2)が70Torr未満の時には、6分間歩行時SpO2は必ずしも測定する必要はないとされています。

  • オフェブによるIPF治療中にかかる費用

重症度Ⅲ~Ⅳ度だけでなく、重症度Ⅰ~Ⅱ度のIPF患者さんでも難病医療費助成制度の対象となる可能性があります。

オフェブは、通常、成人にはニンテダニブとして1回150mg(患者の状態により1回100mgへ減量)を1日2回、朝・夕食後に経口投与する薬剤です。

オフェブを処方される重症度Ⅰ〜Ⅱ度のIPF患者さんは、高額療養費制度を活用して医療費自己負担額を軽減できる可能性があります。また、治療開始以降にIPF治療による医療費総額が33,330円(自己負担額3割の場合10,000円)を超える月が、12ヵ月の間に3回以上ある場合は、「軽症高額」として難病医療費助成制度の対象になります。さらに、難病医療費助成制度適用後、医療費総額が50,000円(自己負担が2割の場合、自己負担額が10,000円)を超える月が12ヵ月の間に6回以上ある場合は、「高額かつ長期」を活用して、自己負担額がより軽減される可能性があります。

「難病医療費助成制度」について詳しく知りたい方へ
「高額療養費制度」について詳しく知りたい方へ

オフェブを処方される重症度Ⅲ〜Ⅳ度のIPF患者さんは、難病医療費助成制度を活用して医療費自己負担額を軽減できる可能性があります。また、医療費総額が50,000円(自己負担が2割の場合、自己負担額が10,000円)を超える月が12ヵ月の間に6回以上ある場合は、難病医療費助成制度の「高額かつ長期」を活用して、自己負担額がより軽減される可能性があります。

  • IPF患者さんの自己負担額(モデルケース)

オフェブ(150mg×2回/日)の服用患者さんにおける1ヵ月の医療費総額(診察や検査を含める)は40万円以上(10割)となることも少なくなく、自己負担額が12万円以上(3割負担)と、患者さんの経済的負担が大きくなる可能性があります。IPFは公的支援制度の対象疾患となりますので、治療中の経済的負担を軽減することが可能です。難病医療費助成制度と高額療養費制度を活用した場合のIPF患者さんの医療費の負担がどのくらい減るのか、年齢・IPF重症度別に4つのモデルケースを示します。

<重症度Ⅰ〜Ⅱ度のIPF患者さんの場合>

55歳、重症度Ⅰ度のIPF患者さんでは、高額療養費制度を活用することで、月々の自己負担額は81,412円(HRCT検査あり)までに抑えることができます(➡「自己負担限度額」参照)。

  • ※80,100円+(医療費-267,000円)×1%にて計算
  • 注)HRCT検査にかかる費用(30,000円)は、おおよその目安になります。

さらに、来院4回目には、医療費総額が33,330円(自己負担が3割の場合、自己負担額が10,000円)を超える月が、3回以上となり、難病医療費助成制度の軽症高額が適用されると、自己負担額を20,000円まで抑えることができます(➡「軽症高額」参照)。

また、難病医療費助成制度適用後、医療費総額が50,000円(自己負担が2割の場合、自己負担額が10,000円)を超える月が12ヵ月の間に6回以上ある場合は、「高額かつ長期」を活用して、自己負担額を10,000円まで抑えることができます(➡「高額かつ長期のイメージ」参照)。

75歳、重症度Ⅱ度のIPF患者さんでは、高額療養費制度を活用することで、月々の自己負担額は18,000円までに抑えることができます(➡「自己負担限度額」参照)。

さらに、来院4回目には、医療費総額が33,330円(自己負担が1割の場合、自己負担額が3,330円)を超える月が、3回以上となり、難病医療費助成制度の軽症高額が適用されると、自己負担額を10,000円まで抑えることができます(➡「軽症高額」参照)。

また、難病医療費助成制度適用後、医療費総額が50,000円(自己負担が1割の場合、自己負担額が5,000円)を超える月が12ヵ月の間に6回以上ある場合は、「高額かつ長期」を活用して、自己負担額を5,000円まで抑えることができます(➡「高額かつ長期のイメージ」参照)。

<重症度Ⅲ〜Ⅳ度のIPF患者さんの場合>

55歳、重症度Ⅲ度のIPF患者さんでは、難病医療費助成制度を活用することで、月々の自己負担額は20,000円までに抑えることができます(➡「自己負担上限額」参照)。

また、難病医療費助成制度適用後、医療費総額が50,000円(自己負担が2割の場合、自己負担額が10,000円)を超える月が12ヵ月の間に6回以上ある場合は、「高額かつ長期」を活用して、自己負担額を10,000円まで抑えることができます(➡「高額かつ長期のイメージ」参照)。

75歳、重症度Ⅳ度のIPF患者さんでは、難病医療費助成制度を活用することで、月々の自己負担額は10,000円までに抑えることができます(➡「自己負担上限額」参照)。

また、難病医療費助成制度適用後、医療費総額が50,000円(自己負担が1割の場合、自己負担額が5,000円)を超える月が12ヵ月の間に6回以上ある場合は、「高額かつ長期」を活用して、自己負担額を5,000円まで抑えることができます(➡「高額かつ長期のイメージ」参照)。

【参考資料】

  1. ・厚生労働省 健康局 難病対策課 難病の患者に対する医療等に関する法律の概要.
  2. ・厚生労働省保険局作成. 高額療養費制度を利用される皆さまへ.
  3. ・難病情報センターホームページ(2018年8月現在)