オフェブ 製品紹介INPULSIS-ON試験(長期的な安全性、忍容性を検証)

INPULSIS-ON試験の概要

試験デザイン

試験デザイン

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

第Ⅲ相国際共同試験:INPULSIS-ON試験
【試験デザイン】INPULSIS試験のオープンラベル延長試験
【対象・方法】INPULSIS試験完遂後、4週間の追跡期間を完了した患者をINPULSIS-ON試験に登録し、オープンラベルでオフェブを投与した。INPULSIS試験終了時にオフェブ150mg 1日2回投与またはプラセボ投与であった患者は、オフェブ150mg 1日2回投与とした。オフェブ100mg 1日2回投与またはプラセボ投与であった患者は、試験参加医師との話し合いに基づき、オフェブ100mg 1日2回または150mg 1日2回の投与とした。試験期間中の100mg 1日2回から150mg 1日2回投与の増量、有害事象による減量や休薬を許容した。
【主要評価項目】オフェブ長期投与の安全性・忍容性
【探索的有効性評価項目】192週におけるFVC年間減少率、ベースラインから192週後のFVC絶対変化量、初回急性増悪発現までの期間、死亡までの期間
【解析計画】192週におけるFVC年間減少率について、患者背景別(性別、年齢、人種、FVC、INPULSIS-ON試験開始時の併用薬)にサブグループ解析を実施した。また、併用療法の有無別、INPULSIS-ON試験におけるオフェブの用量別(150mg 1日2回投与、100mg 1日2回投与、両用量の投与)、用量調整別(減量および休薬あり、減量のみあり、休薬のみあり、休薬および減量なし)、用量強度別にもサブグループ解析を実施した。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

INPULSIS試験(INPULSIS-1試験、INPULSIS-2試験および両試験の併合解析)
【試験デザイン】ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験
【対象】ランダム化までの過去5年以内にIPFと診断された40歳以上の患者1,066例(日本人126例含む)
【方法】対象患者をオフェブ群あるいはプラセボ群に3:2の比率でランダムに割り付け、試験薬を52週間投与し、有効性と安全性を検討した(INPULSIS-1試験:515例、INPULSIS-2試験:551例)。用法・用量として150mgを1日2回投与した。なお、有害事象への対応として試験参加医師の判断で中断および/または100mg 1日2回への減量を一時的または永続的に許容した。有害事象回復後は、150mg 1日2回への増量が推奨され、減量後4週間以内であれば増量が可能であった。
【解析計画】下記有効性評価項目は試験毎の解析に加え、併合解析を行うことが事前に規定された。主要評価項目および重要な副次評価項目における部分集団※1解析は併合解析を行うことが事前に規定された。部分集団解析のうち(日本人集団、日本人以外の集団)は試験毎の解析および併合解析を行うことが事前に規定された。部分集団解析は、部分集団における治療効果の一貫性を検討するために実施された。
【主要評価項目】FVC年間減少率(mL/年)
【重要な副次評価項目】初回急性増悪発現までの期間(試験参加医師の報告)※2、52週時におけるSGRQ総スコアのベースラインからの変化量
【副次評価項目】ベースラインから52週後のFVCの絶対変化量、生存率など
【主要評価項目結果】オフェブ群はプラセボ群に対してFVC年間減少率の低下を有意に抑制した(群間差:109.9mL/年、95%CI:75.9-144.0、p<0.0001、ランダム係数回帰モデル)。
【安全性】全集団における副作用の発現率は、オフェブ群71.3%(455例/638例)、プラセボ群28.4%(120例/423例)であった。10%以上に認められた副作用は、オフェブ群では下痢53.4%、悪心19.1%、プラセボ群では下痢10.9%であった。投与中止に至った有害事象は、オフェブ群19.3%(123例/638 例)、プラセボ群13.0%(55例/423例)であった。重篤な有害事象は、オフェブ群30.4%(194例/638例)、プラセボ群30.0%(127例/423例)で、死亡に至った有害事象は、オフェブ群5.8%(37例/638例)、プラセボ群7.3%(31例/423例)であった。

  1. ※1 部分集団(ベースライン時の%FVC、SGRQ総スコア、低用量全身ステロイド療法の有無、気管支拡張剤の使用の有無、および性別、年齢、人種、喫煙歴の有無)
  2. ※2 すべての急性増悪は、事前に規定された感度解析として、盲検下で独立判定委員会により中央判定された。

Richeldi L. et al.: N Engl J Med 2014; 370(22): 2071-2082.
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。
Brun M. et al.: 社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(試験1199.32)[承認時評価資料]
Brun M. et al.: 社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(試験1199.34)[承認時評価資料]
社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(有効性の併合解析)[承認時評価資料]
社内資料 第Ⅲ相国際共同試験(安全性の併合解析)[承認時評価資料]

患者背景

INPULSIS 試験完遂例807例のうち、734例(オフェブ継続投与群430例、プラセボからオフェブへ切り替えた新規投与群304 例)がINPULSIS-ON試験に登録され、患者背景は下表のとおりでした。

患者背景

INPULSIS試験、INPULSIS-ON試験のベースライン時のデータに基づく。
* フランスでは人種の情報を収集することが法律で禁止されていた。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

オフェブの曝露期間

INPULSIS-ON試験におけるオフェブの曝露期間の中央値は、全例で31.5ヵ月(範囲: 0.0~56.3ヵ月)でした。
曝露期間の中央値は、オフェブ継続投与群32.8ヵ月(0.1~56.3ヵ月)、オフェブ新規投与群29.4ヵ月(0.0~55.0ヵ月)でした。
INPULSIS試験とINPULSIS-ON試験を合わせたオフェブの曝露期間の中央値は、全例で44.7ヵ月(11.9~68.3ヵ月)でした。

オフェブの曝露期間

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

安全性(主要評価項目)

オフェブの長期投与(最大68ヵ月まで)時の忍容性は良好で、有害事象の多くは管理可能であり、安全性に関する新たな問題は認められませんでした。

  • 有害事象の発現率は、オフェブ継続投与群98%(422例/430例)、オフェブ新規投与群99%(301例/304例)でした。最も多く認められた有害事象は、下痢でした。
  • 重篤な有害事象は、オフェブ継続投与群では70%、オフェブ新規投与群では68%でした。
  • 投与中止に至った有害事象は、オフェブ継続投与群では40%、オフェブ新規投与群では46%でした。いずれかの群で10%超みられた、投与中止に至った有害事象は、IPFの進行(オフェブ継続投与群:12%、オフェブ新規投与群:14%)、下痢(5%、10%)でした。

主な有害事象

オフェブの曝露期間

試験参加医師報告による有害事象は、INPULSIS試験ではMedDRA ver.19.0、INPULSIS-ON試験ではver.20.1を用いて評価した。いずれかの群において、発現率>10/100人・年であった有害事象。

  1. ※1 IPFの悪化、進行および増悪を含むMedDRA基本語(PT)の「IPF」に相当。
  2. ※2 MedDRA基本語の「体重減少」に相当し、試験参加医師の判断による体重減少。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

MACE、心筋梗塞、出血

INPULSIS試験、INPULSIS-ON試験において、曝露量で補正した、主要心血管イベント(MACE)、心筋梗塞、出血の発現は、下表のとおりでした。

MACE、心筋梗塞、出血

MACEは、MedDRA器官別大分類(SOC)の「心臓障害」および「血管障害」に含まれる致死的有害事象、致死的・非致死的な「心筋梗塞(下位SMQ)」、「出血性脳血管障害(下位SMQ)」および「虚血性脳血管障害(下位SMQ)」から抽出した脳卒中に該当する基本語、ならびにMedDRA基本語の「突然死」、「心臓死」、「心突然死」とした。
心筋梗塞は、MedDRAの「心筋梗塞(下位SMQ )」に基づくイベントとした。狭義は高い確率で心筋梗塞である状況、広義は可能性のある症例はすべて(ほとんどまたはまったく、詳細な検査を行っていない症例を含む)とした。
出血は、「出血という語(臨床検査は除く)」のSMQに基づいた。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

肝酵素上昇

ASTおよび/またはALTが基準値上限の3倍以上に上昇した患者は、オフェブ継続投与群では3.5%、オフェブ新規投与群では6.6%でした。

肝酵素上昇

AST:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

有効性(探索的評価項目): FVC年間減少率

192週におけるFVC年間減少率は、オフェブ継続投与群では-145.0mL/年、オフェブ新規投与群では-119.7mL /年でした(INPULSIS試験のオフェブ群では-113.6mL/年)。

有効性(探索的評価項目): FVC低下抑制

【統計解析手法】192週までのFVC年間減少率:ランダム係数回帰モデルにより推定:性別、年齢、身長を固定効果、患者効果(切片と傾き)と時間を変量効果としてランダム係数回帰モデルに含めた。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

FVC経時的変化

FVC経時的変化

【統計解析手法】192週までのFVC年間減少率:ランダム係数回帰モデルにより推定:性別、年齢、身長を固定効果、患者効果(切片と傾き)と時間を変量効果としてランダム係数回帰モデルに含めた。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

有効性(探索的評価項目): FVC年間減少率のサブグループ解析

INPULSIS-ON試験開始時の%FVC(呼吸機能障害の程度)別の、オフェブによるFVC低下抑制効果は以下のとおりでした。

%FVC別

%FVC別

【統計解析手法】192週までのFVC年間減少率:ランダム係数回帰モデルにより推定:性別、年齢、身長を固定効果、患者効果(切片と傾き)と時間を変量効果としてランダム係数回帰モデルに含めた。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

INPULSIS-ON試験中の用量調節の有無別の、オフェブによるFVC低下抑制効果は以下のとおりでした。

用量調節の有無別

用量調節の有無別

【統計解析手法】192週までのFVC年間減少率:ランダム係数回帰モデルにより推定:性別、年齢、身長を固定効果、患者効果(切片と傾き)と時間を変量効果としてランダム係数回帰モデルに含めた。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

有効性(探索的評価項目): 初回急性増悪発現までの期間

有効性(探索的評価項目): 初回急性増悪発現までの期間

【統計解析手法】初回急性増悪発現までの期間については、カプランマイヤー法による推定値と信頼区間を算出した(Greenwood variance formula)。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

急性増悪の補正発現率

急性増悪の100人・年あたりの補正発現率は、オフェブ継続投与群では5.8、新規投与群では5.2でした(INPULSIS試験のオフェブ群では5.2)。

急性増悪の補正発現率

【統計解析手法】初回急性増悪発現までの期間については、カプランマイヤー法による推定値と信頼区間を算出した(Greenwood variance formula)。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

有効性(探索的評価項目): 死亡率

INPULSIS-ON試験における約5年にわたる追跡期間中の死亡率は、オフェブ継続投与群では24%、オフェブ新規投与群では27%でした。

有効性(探索的評価項目): 死亡率

【統計解析手法】死亡までの期間については、カプランマイヤー法による推定値と信頼区間を算出した(Greenwood variance formula)。

Crestani B. et al. : Lancet Respir Med 2018 Sep 14. pii: S2213-2600(18)30339-4. doi: 10.1016/S2213-2600(18)30339-4. [Epub ahead of print] 
本試験はベーリンガーインゲルハイム社の支援により行われました。

INPULSIS-ON試験FAQ

INPULSIS-ON試験の試験期間を教えてください。

試験期間は2012年7月2日から2017年9月2日と約5年でした。また、INPULSIS試験とINPULSIS-ON試験を合わせたオフェブの曝露期間中央値は44.7ヵ月でした。

INPULSIS-ON試験の登録症例数を教えてください。

登録された症例は735例でしたが、1例試験中止となったため734例で解析されました。内訳はINPULSIS試験のオフェブ群430例、プラセボ群304例でした。

日本人の登録症例数を教えてください。

日本人は84例が登録されました。

INPULSIS試験からINPULSIS-ON試験への移行前に休薬期間が設けられたのはなぜですか。

INPULSIS-ON試験への適格性を確認するための肺機能検査等を実施するためです。

INPULSIS試験からINPULSIS-ON試験に移行できなかった症例の主な理由を教えてください。

INPULSIS-ON試験の除外基準に、「INPULSIS試験のVisit9からINPULSIS-ON試験のVisit2までの期間が12週間を超えること」と設定されています。この期間はINPULSIS試験からINPULSIS-ON試験に移行する前の休薬期間を示しており、移行できなかった症例の主な理由はこの12週間を超えたことです。

オフェブを100mg1日2回投与に減量した症例の割合を教えてください。

全例の31.3%が150mg1日2回投与から100mg1日2回投与に減量されました。

オフェブを減量した後に150mg1日2回投与に再増量できた症例の割合を教えてください。

100mg1日2回投与から150mg1日2回投与に再増量できた症例の割合は、100mg1日2回投与に減量した症例のうち10.2%でした。(INPULSIS試験で100mg1日2回投与に減量していた症例を含む)

PC
2018年9月作成

ページトップへ戻る