プラザキサ 診療サポート薬剤師レポート
ザ・プロフェッショナル ~私の服薬指導術~

第2回 アドヒアランス向上のために
腎機能クレアチニンクリアランスの把握とディスコミュニケーションの解消

薬剤師の先生の取り組みをご紹介いたします。

ディスコミュニケーションの解消を服薬アドヒアランスの向上に生かす

Q2.プラザキサを継続服用中の患者さんにはどんな指導をされていますか。

古田:
「有害事象」と「服薬アドヒアランス」の2点の確認が大切です。
薬の処方日数を電子薬歴に記録していますので、処方日数よりもだいぶ長く過ぎてから来局された方には「お薬が足りない期間があったと思いますが、大丈夫でしたか」とお聞きすると「えっ、なんでそこまでわかるんですか」とびっくりされます。その後は自然と「空白期間」が短くなって受診ペースが改善された、という予想以上の効果が得られています(笑)。

患者さんは病院の受診から薬局を出るまでたくさんの説明を受けていますが、最後に「何か聞きそびれたことはありませんか」とたずねると「結局、なぜ私はこの薬を飲むんでしょうか」という根本的な質問が飛び出すことがあります。「わかりましたか」「はい」というやりとりを繰り返して医療従事者側は説明した気になっても、患者さんは肝心のことがわかっていないことがあるのですね。
私はこれを「ディスコミュニケーション」の問題と呼んでいるのですが、患者さんが知りたいことや疑問をオープンに受けとめて答えていくことをノムラ薬局全体の課題として取り組みを進めています。

Q3.ディスコミュニケーションへの取り組みについて、もう少し詳しく教えていただけますか。

古田:
服薬指導の際に患者さんが主体的に話す時間を作ることを、まず薬剤師に意識してもらっています。一方で「その場で答えられる自信がない」、と患者さんからの自由な質問を受け付けることに尻込みする薬剤師もいます。わからない質問を受けたら(私自身もよくありますが)ごまかさずに「次回までにしっかり調べておきます」とお返事して、次の来局時に説明すれば患者さんの疑問解消にも役立ちますし、信頼関係を深めることにもなります。
そこで会社全体として、プラザキサに限らず、患者さんからのよくある質問と回答例をまとめて、薬剤師がオープンな疑問を受けとめるための手助けにしたいと考えています。最終的に薬剤師が患者さんにとって一番身近で話しやすい、最初に相談する専門家として認知されることが目標です。

Q4.プラザキサの適正使用に向けて、今後どんな点に力を入れていきたいですか。

古田:
プラザキサの使用は、医療機関の検査で腎機能などが確認されているという前提がありますが、医師は全人的に患者さんを診ていますからプラザキサのことだけを気にしているわけではありません。明らかな問題がある場合は疑義照会をしますが、それに至らない情報は医師と共有されないまま薬局に埋もれてしまいがちです。
株式会社ノムラ薬局 Cエリア長 古田 智裕 先生 例えば、高齢者の患者さんでは自治体の1年健診などで定期的に検査を受けている方が多いですが、主治医に結果を見せていない方もいらっしゃいます。そこで私は、誕生日の前後に「おめでとうございます、ところで検査はいかがでしたか」とたずねてみて、CCrの推移を継続的に記録するようにしています。
特に薬剤管理指導が必要なハイリスク薬であるプラザキサなどは、問題がないことを確認して渡すだけでなく、定期健診の結果でCCrの低下が疑われたり、服薬自体を忘れがちだったりした時に、おくすり手帳などを活用して主治医に情報をフィードバックして、より適正な薬物治療ができるように薬剤師として貢献していきたいと考えています。