プラザキサ 診療サポート薬剤師レポート
ザ・プロフェッショナル ~私の服薬指導術~

第3回 アドヒアランス向上のために
真の「医薬分業」で抗凝固薬の服薬アドヒアランス向上を実現

薬剤師の先生の取り組みをご紹介いたします。

医師と薬剤師が協力して確立した服薬指導

Q1.抗凝固薬を新規に処方された患者さんに対して、薬剤師の服薬指導を原則的に必ず行うようになった経緯を教えていただけますか。

山地:
岡山ハートクリニックは循環器内科中心の専門クリニックで、カテーテルアブレーションなどの手術も多数行い、他院からの紹介も含めて多くの方が受診されます。心房細動の患者さんも多く、専門医にかかることに対して期待も大きいですし、治療に対する意識の高さを実感しています。私たちもそうした期待に応えて「受診してよかった」と患者さんに満足してほしいと常に努力していますが、残念ながら診療時間には限りがあって、医師だけでは抗凝固薬の細かい点まで説明するのが難しい状況にありました。
岡山ハートクリニック ハートリズムセンター長 山地 博介 先生
岡山ハートクリニック
ハートリズムセンター長
山地 博介 先生
岡山ハートクリニック 薬局長 岸 哲史 先生
岡山ハートクリニック
薬局長
岸 哲史 先生
岸:
外来での服薬確認は入院に比べてどうしても難しくなります。飲み忘れもありますし、手術入院が近づいて患者さんの持参薬を確認すると、抗凝固薬の保管が悪く、薬効が得られていたか心配になるケースもありました。そこで1年ほど前に薬剤師が2名体制に増員されたのをきっかけに、何とか外来患者さんへの対応を改善したいと考え、山地医師らと準備を重ねて薬剤師による抗凝固薬の服薬指導を始めたのです。

Q2.具体的に、どのような服薬指導をされているのでしょうか。

山地:
まず外来で医師から「なぜ心房細動があると脳梗塞を起こしやすいのか」、「抗凝固薬にはどのような効果があるのか」を説明します。なぜ必要か、なぜ飲み忘れてはいけないかをわかってもらえれば「それなら飲まないといけないんですね」と納得する方も多いのです。
その次にプラザキサを含めて5剤ある抗凝固薬の中からどの薬剤を選ぶかを決めますが、薬剤の効果や服用回数の他に、患者さんの仕事や生活リズムなどのライフスタイルも考慮します。また、われわれの施設では独自に薬剤ごとの副作用のエビデンスも蓄積しているので、それも参考にします。
特にプラザキサは国際共同試験であるRE-LYにおいて、優れた脳梗塞予防効果を示した薬剤であり、新規抗凝固薬の中でも使用経験が長いという点もメリットであると考えています。
これらを考慮して処方薬を決め、詳しい飲み方や注意点は薬剤師が指導を担当しています。
岸:
薬剤師からの服薬指導は別室で15分くらい、高齢の方では理解力に合わせて30分ほど行うこともあります。患者さんは、医師からなぜこの薬剤が処方されたのか、しっかりと意図が伝わっているので薬剤師の話に耳を傾ける心の準備ができているのですね。そうした下地があるのとないのとでは患者さんの姿勢が全然違いますから、私のほうも「できるだけ役に立つ情報を伝えたい」という気持ちが自然と強くなります。
服薬指導に使用するパンフレットは山地医師らと工夫して手作りで作成しました。やはり手作りのほうが患者さんに親しみを持っていただきやすく、チラシのようにすぐに捨ててしまわずに手元に長く取っておいてくれますね。
山地:
パンフレットの説明文が長すぎると患者さんが読み切れないので情報を絞ってA4用紙2枚にまとめました。最初にインパクトのあるイラストを使って「絶対にプラザキサを飲み忘れないで! プラザキサの優れた脳梗塞予防効果も継続服用あってこそですよ。『飲んだら怖い』ではなく、飲まないほうが脳梗塞の危険があるのですよ」というポイントを強調しています。
岸:
パンフレットには岡山ハートクリニックの電話番号も記載しています。それは、例えば歯科や内視鏡の検査などで他の医療機関を受診した際に、抗凝固薬の休薬指示をうけ、迷った時に遠慮なく連絡してほしい、という思いを込めてのことです。
山地:
抗凝固薬は飲み続けるもの」という意識が浸透しているので、実際に患者さんから確認の電話がかかってくることはけっこう多いんですよ。
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