プラザキサ 製品紹介 Reverse in Anticoagulation Therapy
~スペシャルインタビュー~

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中和剤があるDOACはさまざまな背景を持つNVAF患者さんにとって有用である

卜部 貴夫 先生

順天堂大学医学部附属浦安病院
脳神経内科 教授
卜部 貴夫 先生

DOACの登場によりNVAF患者さんへの薬剤選択の幅が広がった

2011年に初の直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)としてプラザキサが登場して以来、非弁膜症性心房細動(NVAF)患者さんに対する薬剤選択の幅が広がりました。DOACは従来の経口抗凝固薬と比べて、細かな用量調節が不要で、食事制限がないため、より多くのNVAF患者さんに抗凝固療法が実施できるようになりました。また、DOACは投与後の効果発現が迅速であり、従来の経口抗凝固薬のように効果が安定するまで時間を要さないため、急性期脳梗塞患者さんにおける在院日数の短縮にもつながると思います。脳卒中データバンク2009によると、DOAC登場前の2009年における心原性脳塞栓症発症前のNVAF患者さんへの抗血栓薬(経口抗凝固薬または抗血小板薬)未投与の割合は60%超でした。一方、当院のデータでは、DOAC登場後の抗血栓薬未投与の割合は30~40%となっており、DOACが登場したことで心原性脳塞栓症予防が行われているNVAF患者さんが着実に増えていることを実感しています。

NVAF患者さんに対する抗凝固療法-今後の課題-

従来の経口抗凝固薬と同様に、DOACにおいても出血リスクが高い患者さんへの投与が課題の一つであると思います。特に、アテローム血栓性脳梗塞などの既往を有する患者さんがNVAFを新たに合併すると、抗血小板薬に加えて経口抗凝固薬も投与する必要があるため、出血リスクが高まります。このような患者さんに対しては、出血リスクを考慮しつつ、脳梗塞の再発を防がなければならないため、患者さん個々の状態を判断し、それぞれの治療方針を決めているのが現状です。

中和剤 があるDOACはさまざまな背景を持つNVAF患者さんに有用

NVAFは加齢に伴い発症リスクが増大するため、高齢者ならではの課題が存在する疾患です。たとえば、頭蓋内出血のリスク因子の一つである高血圧は、60歳代男女で50%以上、70歳代男女で 60%以上と、多くの高齢者が罹患しています。また、高齢になると若年時と比べて転倒しやすくなり、外傷による出血や骨折のリスクが増大します。さらに、抗血小板薬や非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を併用するケースも増加します。このようなNVAF患者さんでは、心原性脳塞栓症予防はもちろんのこと、出血リスクにも注意しなくてはいけません。今までDOACには特異的な中和剤は存在しなかったため、このような患者さんには恐る恐る投与していたのが現状ではないでしょうか。プリズバインドはダビガトランに対する特異的中和抗体であり、現在、わが国で唯一承認されているDOACに対する中和剤です。われわれのような脳神経内科の医師はもちろんのこと、頭蓋内出血などの重篤な出血の怖さを実感している脳神経外科や救命救急に携わる医師も、プリズバインドの登場は望ましいことと考えるのではないでしょうか。また、本来プラザキサ150mg×2回/日を投与すべきケースであるにもかかわらず、出血リスクを懸念して110mg×2回/日が投与されている患者さんもいるということを考慮すると、プラザキサをさらに適切かつ安全に使用するために、プリズバインドのような中和剤の存在は意義があると思います。DOACに対する中和剤は、われわれ経口抗凝固薬を処方する医師にとって承認が待たれていた薬剤ですので、プリズバインドには期待を寄せています。

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