プラザキサ 製品紹介 Reverse in Anticoagulation Therapy
~スペシャルインタビュー~

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中和剤の存在は抗凝固療法中の安心材料になり得る

池田 隆徳 先生

東邦大学医学部内科学講座
循環器内科学分野 教授
池田 隆徳 先生

DOACは脳梗塞発症リスクの高い患者さんなどで特に臨床的な意義が高い

直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)としてプラザキサが発売されてから5年が経過しました。DOACのメリットとしては、厳しい食事制限がない、他剤との相互作用が少ない、定期的なモニタリングが不要などといったことが挙げられますが、私が最も評価しているのは服用後すぐに効果が現れる点です。従来の経口抗凝固薬では、服用してから十分な効果が得られるまでに数日から数週間を要しましたが、DOACでは、服用後すぐに効果が期待でき、半減期が比較的短いため効果のオンとオフがはっきりしています。特に、CHADS2スコアが高い患者さんは脳梗塞発症リスクが高くなりますので、投与後、速やかに抗凝固作用が得られることは臨床的な意義が高いと考えています。

DOACでは定期的なモニタリングは不要であるが漫然とした処方には注意が必要

使用方法が簡便なDOACが登場したことで、非弁膜症性心房細動(NVAF)患者さんに対する抗凝固療法の敷居は低くなりました。最近では、カテーテルアブレーション治療(アブレーション)のために当院に紹介された患者さんも、CHADS2スコア1点以上であれば、ほぼ全員がすでに抗凝固療法を導入されています。しかし、DOACが普及する一方で、定期的なモニタリングの必要がないからと、漫然と処方し続けてしまうことが危惧されます。DOACを安全に投与する上で指標となるクレアチニンクリアランスは、年齢、体重、腎機能などによって変動しますので、少なくとも年に1回程度は測定し、現在服用している用量が正しいか、確認する必要があります。また、効果のオンとオフが速やかなので、服用忘れがないように服薬指導することも非常に重要です。医療従事者は、用法・用量を遵守することで期待した効果が得られることを患者さんにしっかりと説明して、服薬アドヒアランスの向上に努める必要があると思います。

プリズバインドの存在はプラザキサを服用する患者さんの安心感につながる

これまでに、当院においてもDOAC服用患者さんの出血性合併症を経験していますが、重篤になったケースはありません。しかし、これまでの経験はあくまでも結果論ですので、重篤な出血性合併症や、交通事故などによる外傷性骨折や臓器破裂で緊急手術が必要になるケースを想定することも重要だと考えています。最近、わが国でもプラザキサの特異的中和剤であるプリズバインドが承認されました。プリズバインドはダビガトランの抗凝固作用を迅速に中和しますので、前述のようなケースでの有用性が期待されます。また、アブレーション周術期には、心タンポナーデが発現するリスクがありますので、中和剤のあるDOACが周術期の薬剤選択の際の基準の一つになると思います。このように、万が一の出血性合併症に備えられる中和剤の登場は、DOACによる抗凝固療法を行う際に出血リスクを懸念する医師と患者さん双方にとって、安心材料になり得るのではないかと考えています。

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