プラザキサ 製品紹介 RE-DUAL PCI試験 RE-DUAL PCI試験
~スペシャルインタビュー~ 上妻 謙 先生

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NVAFを合併するPCI施行患者さんにおける抗血栓療法はDOACと抗血小板薬1剤で最適化を図る

上妻 謙 先生

帝京大学医学部内科学講座
循環器内科 教授
上妻 謙 先生

NVAFを合併するPCI施行患者さんに対する3剤併用抗血栓療法について

一般的に、非弁膜症性心房細動(NVAF)を合併する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行患者さんの平均年齢は70歳以上と高齢の方が多く、高血圧や糖尿病などの併存疾患を有することも多いため、CHA2DS2-VAScスコアが4点以上と脳卒中リスクの高い方が少なくありません。
現在、当院ではNVAFを合併するPCI施行患者さんに対して、まずは経口抗凝固薬に抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を加えた3剤併用抗血栓療法を実施しています。DAPT期間は、これまでの臨床試験の結果から、長期に継続するメリットが以前よりも小さくなってきたので、安定冠動脈疾患(CAD)に対する待機的PCIであるか、急性冠症候群(ACS)に対する緊急PCIであるかにかかわらず1ヵ月で良いと考えています。実際、当院ではPCI施行1ヵ月後の外来診療で問題がないことを確認した後は、抗血小板薬を1剤に減らしていますが、ステント血栓症などの血栓イベントが増加したという印象はありません。

プラザキサを含む2剤併用抗血栓療法で出血リスクが低減

今回、欧州心臓病学会(ESC)2017において、ステント留置を伴うPCI施行後のNVAF患者さんを対象に、標準療法であるワルファリンにDAPTを加えた3剤併用抗血栓療法に対するプラザキサにP2Y12阻害剤を加えた2剤併用抗血栓療法の安全性・有効性を比較検討したRE-DUAL PCI試験の結果が発表されました。その結果、ワルファリンを含む3剤併用抗血栓療法と比べて、プラザキサを含む2剤併用抗血栓療法では、出血リスクが有意に低下し、血栓リスクは非劣性であることが示されました。これまで実臨床で経験的に行われてきた直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)を含む抗血栓療法に関して、新たなエビデンスが示されたことに大きな意義を感じています。特に、対象に日本人患者(111例)が含まれていたこと、RE-LY試験で脳卒中予防効果が証明されているプラザキサの臨床用量(110mg×2回/日、150mg×2回/日)が用いられたことは高く評価できます。また、ワルファリン群におけるアスピリンの併用期間は、ベアメタルステント留置例では1ヵ月、薬剤溶出ステント留置例では3ヵ月と厳格に定められており、比較対照として適切であったと考えられます。すなわち、PCI施行3ヵ月以降はプラザキサとワルファリンの比較となっていたと捉えることもできます。

DOACをベースに抗血栓療法の最適化を図っていくことが必要

プラザキサを含む2剤併用抗血栓療法の安全性・有効性が示されたことにより、今後さらにPCI施行後の抗血栓療法として、DOACをベースとした2剤併用抗血栓療法が普及していくことが予想されます。そして、今後はより最適な抗血栓療法を実現するため、年齢や腎機能だけではなく、患者さんの出血リスクと血栓リスクを考慮して、最適な薬剤、用法・用量、投与期間を添付文書の規定を踏まえた上で選択していく必要があると思います。

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