プラザキサ 製品紹介 RE-DUAL PCI試験 RE-DUAL PCI試験
~スペシャルインタビュー~ 奥村 謙 先生

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RE-DUAL PCI試験で示された価値あるエビデンスを実臨床へ

奥村 謙 先生

済生会熊本病院 心臓血管センター
不整脈先端治療部門 最高技術顧問
奥村 謙 先生

実臨床に即した抗血栓療法の安全性・有効性を検討したRE-DUAL PCI試験

RE-DUAL PCI試験では、ステント留置を伴う経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行した非弁膜症性心房細動(NVAF)患者さんにおける抗血栓療法として、プラザキサにP2Y12阻害剤を加えた2剤併用抗血栓療法とワルファリンに抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を加えた3剤併用抗血栓療法の安全性・有効性が比較検討されました。PCIの適応となる疾患として、急性冠症候群(ACS)が約半数を占めていました。また、本試験のプラザキサ群ではNVAF患者さんにおける脳卒中発症予防効果が認められている臨床用量(110mg×2回/日、150mg×2回/日)が用いられており、対照群であるワルファリン群のアスピリン併用期間は、試験デザインに基づき、ベアメタルステント留置例では1ヵ月、薬剤溶出ステント留置例では3ヵ月と定められていました。このように本試験では、登録患者やアスピリンの投与期間が実臨床の抗血栓療法に近いことから、得られたエビデンスを実臨床に導入しやすいと考えられ、その結果に大きな関心を寄せていました。

NVAF合併PCI施行患者さんにおける今後の抗血栓療法を決定づけるエビデンスが示された

RE-DUAL PCI試験では国際血栓止血学会(ISTH)基準による大出血もしくは臨床的に問題となる出血の発現率が、ワルファリン群と比べてプラザキサ110mg群では48%、150mg群では28%有意に低下しました。さらに、出血イベント別の解析においても、ISTH基準およびTIMI基準による大出血の発現率がワルファリン群と比べてプラザキサ両用量群で有意に低下しています。そして、最も注目すべきは重篤な出血性合併症である頭蓋内出血の発現率が、ワルファリン群(1.0%)と比べてプラザキサ両用量群(110mg群0.3%、150mg群0.1%)で低かったことです。大規模臨床試験であるRE-LY試験や実臨床データで示されたプラザキサの頭蓋内出血の発現率の低さが本試験でも一貫して示されました。
有効性に関して血栓イベントを含む複合イベントの発症リスクでは、プラザキサ群のワルファリン群に対する非劣性が示されました。これらのことから、本試験により示されたプラザキサを含む2剤併用抗血栓療法の安全性・有効性は、NVAF合併PCI施行患者さんにおける抗血栓療法の今後の変遷に大きな影響を与え得る貴重なエビデンスになると考えています。

プラザキサを含む2剤併用抗血栓療法の今後の展望

NVAF合併PCI施行患者さんにおける抗血栓療法として、プラザキサを含む2剤併用抗血栓療法は、RE-DUAL PCI試験で得られたエビデンスに基づいて、現在の標準療法であるワルファリンを含む3剤併用抗血栓療法に代わる選択肢になっていくと考えられます。また、直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)であっても抗凝固薬である以上、出血リスクを少なからず伴います。PCI施行後の大出血は院内死亡率に関連するという疫学データも報告されていますので、DOACと抗血小板薬の併用時など出血リスクが増加すると考えられる場合には、プラザキサにおけるプリズバインドのように抗凝固作用を迅速・完全・持続的に中和できる薬剤の存在が、医師のみならず患者さんにとっても安心感につながると考えています。
臨床応用しやすいプロトコールで実施されたRE-DUAL PCI試験において、プラザキサを含む2剤併用抗血栓療法がワルファリンを含む3剤併用抗血栓療法に比べて、より安全で、同等の有効性が示されたことはエビデンスに基づいた治療を実践していく上で重要な示唆であるといえます。

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