プラザキサ 製品紹介 RE-DUAL PCI試験 RE-DUAL PCI試験
~スペシャルインタビュー~ 安藤 献児 先生

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DOACを含む2剤併用抗血栓療法の安全性・有効性を示したRE-DUAL PCI試験

安藤 献児 先生

小倉記念病院
診療部長 兼 循環器内科 主任部長
安藤 献児 先生

ESCガイドラインに準拠した当院におけるNVAF合併PCI施行患者さんの抗血栓療法

非弁膜症性心房細動(NVAF)を合併する経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行患者さんは、PCIを施行しない患者さんに比べて、より高齢で、合併症として高血圧や糖尿病、慢性腎臓病(CKD)、心不全などを有する割合が高いことが特徴です。そのため、血栓リスクと出血リスクがどちらも高いため、リスクに応じて抗血栓療法を最適化する必要があります。
当院ではNVAF合併PCI施行患者さんに対して、欧州心臓病学会(ESC)ガイドラインに準じて抗血栓療法を実施しています。現時点では、ESCガイドライン2016に基づいて抗凝固薬に抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を加えた3剤併用抗血栓療法を患者さんの出血リスクに応じて1~6ヵ月実施し、PCI施行1年後以降は抗凝固薬単独療法に切り替えるケースが増えています。抗血栓療法に用いる抗凝固薬は、心房細動治療(薬物)ガイドラインに則り選択していますが、重度腎機能障害などの禁忌例を除いては直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)を使用しています。

プラザキサを含む2剤併用抗血栓療法では血栓リスクを上昇させることなく出血リスクが低下

RE-DUAL PCI試験では、ステント留置を伴うPCIを施行したNVAF患者さんにおいて、ワルファリンにDAPTを加えた3剤併用抗血栓療法に対して、プラザキサにP2Y12阻害剤を加えた2剤併用抗血栓療法の安全性・有効性が比較検討されました。本試験では薬剤溶出ステント留置例が8割以上であり、PCIの適応となる疾患のうち急性冠症候群(ACS)が約半数を占めていました。また、本試験の特徴として、プラザキサの臨床用量(110mg×2回/日、150mg×2回/日)が用いられていたこと、日本人患者(111例)が含まれていたことなどが挙げられます。結果として、ワルファリン群に比べてプラザキサ両用量群で出血リスクが有意に低下し、血栓リスクはワルファリン群に比べてプラザキサ群全体(110mg群・150mg群統合)で非劣性であることが示されました。特に評価できるポイントとしては、短期間とはいえワルファリンを含む3剤併用抗血栓療法が実施されていた群と比べ、プラザキサを含む2剤併用抗血栓療法で有効性を損なうことなく、重篤な出血を含めた出血性合併症の発現リスクが低下したことです。

NVAF合併PCI施行患者さんの抗血栓療法としてDOACを含む2剤併用療法が選択肢に

ESCガイドライン2017 focused updateでは、出血リスクの増大が懸念される場合には、抗凝固薬にクロピドグレルを加えた2剤併用抗血栓療法が選択肢の一つとして推奨(クラスIIa、エビデンスレベルA)されています。今回、RE-DUAL PCI試験により、NVAF合併PCI施行患者さんの抗血栓療法としてプラザキサを含む2剤併用抗血栓療法のエビデンスが示されたことで、実臨床においても出血リスクを考慮してDOACを含む2剤併用抗血栓療法が選択されるケースが増えていくと考えられます。
NVAF合併PCI施行患者さんにおいては、出血リスクと血栓リスクのバランスを鑑みて最適な抗血栓療法を選択していく必要があります。今後、わが国においてもNVAF合併PCI施行患者さんの最適な抗血栓療法の実現を図るためのさらなる検討が望まれます。

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