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トラゼンタ
糖尿病
有効性
Q トラゼンタのHbA1c(NGSP)および食後2時間血糖値に対する有効性は?
A  

トラゼンタ5mg1日1回12週間単独投与により、優れたHbA1c(NGSP)低下作用および食後2時間血糖の改善効果を示しました。

■国内第Ⅲ相試験 単独投与試験

■試験デザイン

日本人の2型糖尿病患者で、グリタゾン系薬剤以外の経口血糖降下薬(1剤または2剤)を中止し、ウォッシュアウトした患者、もしくは経口血糖降下薬による治療を受けていない患者を対象としました。トラゼンタ5mgまたは10mgを1日1回12週間及び26週間投与したときの有効性、安全性、忍容性のプラセボ及びボグリボースとの比較検討及び52週継続投与時の長期安全性の検討を行いました。

試験デザイン

試験デザイン

  • トラゼンタ10mg群は国内承認外用量のため、臨床成績から削除した
  • 林直之ほか: 社内資料(承認時評価資料) 検証試験より作図
  • Kawamori R. et al.: Diabetes Obes Metab. 2012; 14(4): 348-57.
  • (本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援で行われました。)
目的:
血糖コントロール不良の2型糖尿病患者に対するトラゼンタの有効性、安全性をプラセボ及びボグリボースと比較検討する。
対象:
食事もしくは運動療法かつ経口血糖降下薬で十分な血糖トラゼンタ10mgは国内未承認ですコントロールが得られない2型糖尿病患者561例
方法:
トラゼンタ5mgまたは10mgを1日1回12週間及び26週間投与したときの有効性、安全性をプラセボ及びボグリボース0.2mg×3回/日と比較検討した。さらに、52週継続投与時の長期安全性の検討も実施した。
※トラゼンタ10mgは国内未承認です。
評価項目:
【有効性の評価項目】
主要評価項目:HbA1cのベースラインからの変化量副次評価項目:治療目標効果の達成率(HbA1cが7.0%未満及び6.5%未満に低下した患者)、相対的有効性反応の発現(HbA1cが0.5%以上低下した患者)、空腹時血糖値のベースラインからの変化量及びその推移等その他の評価項目:体重のベースラインからの変化等
【安全性の評価項目】
52週継続投与時の頻度5%以上の有害事象の発現例数、有害事象の発現頻度及び重症度、有害事象による治験中止、身体所見、12誘導心電図、バイタルサイン(血圧、脈拍数)、臨床検査等
解析計画:
投与12週後のHbA1cをプラセボ対照、投与26週後のHbA1cをボグリボース対照としてトラゼンタの有効性を検証した。トラゼンタとプラセボ及びトラゼンタとボグリボースの比較は薬剤及び糖尿病の前治療薬の数を固定効果、ベースライン値を共変量としたANCOVAにて実施した。安全性評価項目については記述統計量を算出した。
安全性:
12週時までの副作用発現率は、トラゼンタ5mg群では9.4%(15/159例)で、主な副作用は腹部膨満3.1%、便秘3.1%、鼓腸1.9%等であった。トラゼンタ10mg群では8.8%(14/160例)で、主なものは鼓腸3.1%、便秘1.9%、腹部不快感1.3%であった。プラセボ群の副作用発現率は、10.0%(8/80例)で、主なものは便秘3.8%、鼓腸1.3%、高血糖症1.3%等であった。また、26週時までの副作用発現率は、トラゼンタ5mg群では11.3%(18/159例)で、主なものは腹部膨満3.1%、便秘3.1%、鼓腸2.5%等であった。トラゼンタ10mg群では10.6%(17/160例)で、主なものは鼓腸3.8%、便秘1.9%、腹部不快感1.3%であった。ボグリボス群の副作用発現率は、18.5%(30/162例)で、主なものは、鼓腸6.2%、下痢5.6%、腹部膨満3.7%等であった。さらに、52週時までの副作用発現率は、トラゼンタ5mg群では10.2%(27/266例)で、主なものは腹部膨満1.9%、便秘1.9%、鼓腸1.5%等であった。トラゼンタ10mg群では10.6%(29/274例)で、主なものは鼓腸2.6%、便秘2.2%、腹部不快感0.7%等であった。
HbA1c:NGSP
1)HbA1cの改善効果(12週):主要評価項目

投与12週後のHbA1cのベースラインからの変化量は、トラゼンタ5mg群ー0.5%、プラセボ群0.4%でした。トラゼンタ5mg群のプラセボ群に対するHbA1cのベースラインからの調整平均変化量の差はー0.9%と、有意な低下が認められました(p<0.0001、ANCOVA )。

HbA1cの推移 HbA1cの調整平均変化量

  • トラゼンタ10mg群は国内承認外用量のため、臨床成績から削除した

■海外臨床試験

Del Prato S. et al.: Diabetes Obes Metab. 2011; 13(3): 258-67.

1)食後血糖値の改善効果(単独投与試験、24週時、海外データ):副次評価項目 1)

投与24週後の食 後2時間血糖値のベースラインからの調整平均変化量は、プラセボ群に比較して有意な差が認められ ました(95%CI:ー82.8, ー34.1、p<0.0001、ANCOVA)。

食後2時間血糖値の調整平均変化量

食後2時間血糖値の調整平均変化量

目的:
未治療または経口血糖降下薬による治療を受けている2型糖尿病患者に対するトラゼンタの有効性と安全性を評価する。
対象:
食事もしくは運動療法かつ経口血糖降下薬で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者で、未治療または経口血糖降下薬(1剤以下。ただしグリタゾン薬を除く。)による治療を受け10週間以上治療を変更していない患者503例
方法:
トラゼンタ5mgを1日1回24週間投与したときの有効性、安全性をプラセボと比較検討した。また、ベースライン及び投与24週時のインスリン関連のバイオマーカーを計測した。試験開始前に、経口血糖降下薬治療歴のある患者には6週間のウォッシュアウトを行い、全患者に対し2 週間プラセボを投与した。
評価項目:
【有効性の評価項目】
主要評価項目:HbA1cのベースラインからの変化量副次評価項目:治療目標効果の達成率、相対的有効性反応の発現、空腹時血糖値の変化量、食事負荷試験、空腹時バイオマカ・派生指標、体重の変化等
【安全性の評価項目】
有害事象の発現頻度・重症度、有害事象による治験薬の投与中止、身体所見、12誘導心電図、バイタルサイン、臨床検査等
解析計画:
HbA1cのベースラインからの変化量は有意水準α=0.05(両側)のANVCOVAで解析した。食後2時間血糖値の変化量は、薬剤、試験開始前の経口血糖降下薬、ベースライン時のHbA1c、ベースライン時の食後2時間血糖値の変化量を共変量としたANCOVAで解析した。
安全性:
トラゼンタ5mg群の副作用発現率は、5.1%(17/336例)で、主なものは高血糖症、湿疹及びそう痒症、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加、血中アミラーゼ増加、血小板数減少等であった。また、プラセボ群の副作用発現率は3.6%(6/167例)で、主なものは高血糖症、上気道感染、感覚鈍麻等であった。
HbA1c:NGSP
  • Del Prato S. et al.: Diabetes Obes Metab. 2011; 13(3): 258-67.
    (本研究はベーリンガーインゲルハイム社の支援で行われました。)
◆ 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)(一部抜粋)
  1. (1) スルホニルウレア剤又はインスリン製剤を投与中の患者
    [併用により低血糖のリスクが増加するおそれがある。(「重要な基本的注意」、「相互作用」及び「重大な副作用」の項参照)]
  2. (2) 次に掲げる患者又は状態
    [ 低血糖を起こすおそれがある。]
    1. 1)脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
    2. 2)栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
    3. 3)激しい筋肉運動
    4. 4)過度のアルコール摂取者
◆ 重要な基本的注意(一部抜粋)
  1. (1) 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。スルホニルウレア剤又はインスリン製剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤と併用する場合にはスルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。[「慎重投与」、「相互作用」及び「重大な副作用」の項参照]
  2. (4) 本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を3ヵ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
  3. (5) 投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意の上、常に投与継続の可否、薬剤の選択等に注意すること。
  4. (6) 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
◆ 併用注意(併用に注意すること)
糖尿病用薬:スルホニルアミド系薬剤、スルホニルウレア剤、ビグアナイド系薬剤、インスリン製剤、チアゾリジン系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、速効型インスリン分泌促進薬、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等、血糖降下作用を増強する薬剤:サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、リトナビル等、血糖降下作用を減弱する薬剤:アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、リファンピシン等
◆ 重大な副作用(一部抜粋)
  1. 1) 低血糖症(2.1%):本剤の投与により低血糖症があらわれることがある。なお、他のDPP-4阻害剤で、スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症があらわれ、意識消失を来たす例も報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。[「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「相互作用」及び「臨床成績」の項参照 ]

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