スピオルト 製品紹介DYNAGITO試験概要 FAQ

主要評価項目が「スピオルトとスピリーバのCOPD増悪の年間発現率」となっていますが、なぜ検定の有意水準に0.01を採用しているのですか。
主要評価項目に対する仮説検定では、有意水準を両側0.05未満よりも、さらに厳しく結果の確実性を示すため両側0.01未満としています。
患者の選択基準、除外基準を教えてください。
【選択基準】
・喫煙歴が10pack year以上の40歳以上の男女で、COPDと診断され、気管支拡張薬投与後のスパイロメトリでの1秒率が70%未満かつ%FEV1(対標準一秒量)が60%未満である患者
・全身性ステロイド薬、抗菌薬の単独使用あるいは併用、もしくは増悪での入院を必要とする中等度から重度のCOPD増悪が過去12カ月間に1回以上ある患者
など
【除外基準】
・試験参加が困難と医師が判断した患者
・喘息合併患者(医師の判断)
・ベースライン時の血液生化学検査で臨床的に問題となる異常があると医師が判断した患者あるいはクレアチニン値が基準値上限の2倍を超えた患者
・甲状腺機能亢進症の患者
・過去6カ月に心筋梗塞の既往がある患者
・生命を脅かす不整脈症状がある患者
・過去5年以内に悪性腫瘍の既往がある患者
・活動性の結核の患者
・過去6カ月に気管内挿管を要する重度の肺気腫があった患者
・嚢胞性線維症/気管支拡張症の既往のある患者など
・全身性ステロイド薬の用量が安定していない、またはプレドニゾロン換算で1日あたり10mg、隔日使用の場合は20mgを超えて使用している患者 ・理由を問わず、過去4週間に抗菌薬の投与を受けた患者
・過去3カ月にPDE-4阻害薬を投与された患者
など
DYNAGITO®試験の主要評価項目を「中等度から重度のCOPD増悪の年間発現率」に設定したのは何故ですか。
SPARK試験を参考にDYNAGITO®試験が計画されたためです。
(SPARK試験の主要評価項目は投与期間中に発現した中等度又は重度のCOPD増悪回数(回/人・年)です。)
主要評価項目の「COPD増悪の年間発現率」の「増悪」の定義を教えてください。
DYNAGITO®試験におけるCOPD増悪の定義は以下の通りです。
COPDに関連する以下の事象または症状の複合的な発現(以下の2つ以上の悪化または新たに発現)が3日以上続き、全身性ステロイド薬、抗菌薬の単独使用あるいは併用、または入院を要する場合
・息切れ
・喀痰量の増加
・喀痰の色の変化
・咳
・喘鳴
・胸部圧迫感
「増悪の発現日」は、初めの症状の初回発現日と定義します。「増悪の回復日」は医師の判断で決定されます。
試験期間中に併用可能であった薬剤、併用禁止であった薬剤を教えてください。
【併用可能】 ・安定用量の吸入ステロイド薬(ICS)、全身性ステロイド薬(10mg/日以下)、ステロイドの局所注射、鼻腔用ステロイド薬スプレー
・救援治療時の短時間作用性吸入用β刺激薬(SABA)、β遮断薬
・抗菌薬
・メチルキサンチン、気管支拡張薬を含まない粘液溶解薬
【併用不可】
・長時間作用性吸入用β2刺激薬(LABA)、貼付型β2刺激薬
・短時間作用性吸入用抗コリン薬(SAMA)、長時間作用性吸入用抗コリン薬(LAMA)
・ICS/LABA配合剤,LAMA/LABA配合剤
・PDE-4阻害薬
・気管支拡張薬を含む粘液溶解薬
DYNAGITO®試験では、なぜプラセボ群が設定されていないのですか。
DYNAGITO®試験はスピオルトDYNAGITO®とスピリーバDYNAGITO®レスピマットDYNAGITO®の間で、COPD増悪に差がみられるかを検証する試験のため、プラセボ群が必要ないと考えられました。
DYNAGITO®試験以外に、LAMA vs LAMA/LABA配合剤 でCOPD増悪をみた試験はありますか。
グリコピロニウム/インダカテロール配合剤のSPARK試験、ウメクリジニウム/ビランテロール配合剤のDecramerらの報告があります。SPARK試験は、薬剤投与期間中に発現した中等度又は重度のCOPD増悪回数(回/人・年)について、グリコピロニウム/インダカテロール配合剤のグリコピロニウムに対する優越性を検証することを主要評価項目とした試験です(両側有意水準0.05)。
なお、Decramerらの報告は、COPD増悪について主要評価項目として検討する試験ではありませんでした。

【引用文献】
1. Calverley PMA, et al. Lancet Respir Med 2018 March 28. doi.org/10.1016/S2213-2600(18)30102-5[Epub ahead of print]
2. Wedzicha JA et al. Lancet Respir Med. 2013; 1: 199-209.
3. Decramer M, et al. Lancet Respir Med 2014; 2: 472–86.