COPDの吸入指導多職種連携による豊富な経験の共有

COPDの薬物治療の第一選択薬は吸入薬ですが、さまざまな吸入デバイスがあり、それぞれに応じた吸入指導が大きな鍵を握ります。多職種連携による吸入指導を考えるシリーズの第二回目では、ひたちなか総合病院で吸入指導に関わる先生方に、それぞれが果たす役割や吸入指導の工夫やコツなどを解説いただきました。

インタビュー 戸辺 幸江 先生

戸辺 幸江 先生

看護の観点から患者さんに
寄り添った指導を。

戸辺 幸江 先生

(株)日立製作所 ひたちなか総合病院
看護局 看護師

ー 院内での吸入指導における看護師の役割を教えていただけますか。

COPDの治療では、医師は患者さんを診察し薬を処方するという役割、薬剤師は薬を調剤するという役割があります。一方、看護師は、看護の観点から患者さんに寄り添い、身近な立場で患者さんをケアするという重要な役割を担っています。看護師にとって、吸入器の指導はもちろん重要ですが、それに加えて、患者さんの生活背景などを含めた包括的な指導が求められます。また、看護師には、患者さんと医師や薬剤師の間の架け橋としての役割もあります。
「実は吸入器を吸っていない」「なぜこの薬剤が処方されたのかよくわからない」など、患者さんが医師には話しにくいことでも看護師には話せるというケースが現場ではよくあります。それを看護師が医師に伝えて、診察がスムーズに進むこともあるので、患者さんとの密なコミュニケーションは看護師にとって欠かせません。

ー 看護師として院内での吸入指導において重視している点は何ですか。

吸入指導では、どの看護師が指導しても一定のレベルが保たれていることが重要です。そのため、スキルを一定レベルに保つ目的で、外来の看護師には勉強会やセミナーに積極的に参加することを奨励しています。しかし、多忙な日常業務の中での参加も多いので、当日、参加できなかった看護師には、参加した看護師が内容を共有するなど工夫して、情報を補完し合う体制をとっています。

ー 実際、患者さんにはどのように吸入指導を行っていますか。

薬剤師が作成した吸入指導のマニュアルを用いて、吸入器のデモ機を患者さんと一緒に操作しながら指導しています。指導の結果は、電子カルテ上のチェックリストに入力して、医師、薬剤師に戻します。
院内の吸入指導では、薬剤師や医師と常に情報を共有しながら、次回の吸入指導にそれらの情報を活かすようにしています。

ー 患者さんに接する際の工夫やコツなどありましたらご紹介ください。

吸入指導や服薬状況の確認は、医師の診察の待ち時間を利用して行うようにしています。待ち時間なら、患者さんも快く指導に応じてくれることが多く、日常生活のことなどちょっとした会話もできるので、患者さんからいろいろな生活情報を得られる重要な機会となっています。

開催年月日:2020年2月10日 
開催地:PREMIER VILLA(茨城県ひたちなか市)

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2020年4月作成