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『腎機能を考慮した糖尿病治療とトラゼンタの位置づけ
~CARMELINA®試験デザインを踏まえて~』

『腎機能を考慮した糖尿病治療とトラゼンタの位置づけ~CARMELINA(R)試験デザインを踏まえて~』ご監修・出演:金﨑 啓造先生(金沢医科大学 糖尿病・内分泌内科学 准教授) 『腎機能を考慮した糖尿病治療とトラゼンタの位置づけ~CARMELINA(R)試験デザインを踏まえて~』ご監修・出演:金﨑 啓造先生(金沢医科大学 糖尿病・内分泌内科学 准教授)
インタビュアー:吉村優

インタビュアー:吉村優
(Diabetes Web講演会 司会)

本日は、金沢医科大学 糖尿病・内分泌内科学 准教授の金﨑 啓造先生に、糖尿病と腎機能の関係や糖尿病が腎機能に与える影響、DPP-4阻害薬であるトラゼンタの位置づけ、そして現在進行中のCARMELINA®試験の特徴などについてお伺いします。

2型糖尿病と糖尿病腎症

金﨑 啓造先生

インタビュアー:吉村優

2型糖尿病はそれ自体が腎機能低下のリスクファクターのひとつとお伺いしますが、2型糖尿病患者さんのうち、糖尿病腎症を合併している割合はどの程度でしょうか。

金﨑先生 日本の糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)の調査では、2型糖尿病患者さんの約60%は正常アルブミン尿ですが、残りの約40%は糖尿病腎症を合併していることが報告されています。その糖尿病腎症の約8割は微量アルブミン尿が認められる早期腎症期です。

日本人2型糖尿病患者における糖尿病腎症の合併率

金﨑先生 2型糖尿病において腎機能は、年数が経つにつれて変化していきます。一般的な日本人を対象としたデータでは、腎機能は加齢に伴い徐々に低下していくことが示されていることからも、2型糖尿病治療においては早期からの血糖コントロールに加え、現時点で腎機能の低下が認められない場合でも常に意識しておくことが大切だと思います。

加齢に伴う腎機能(GFR)低下のシミュレーション

シンプルに使えるトラゼンタ

金﨑 啓造先生

インタビュアー:吉村優

2型糖尿病治療におけるトラゼンタの特徴については、どうお考えでしょうか?

金﨑先生 まず薬物動態ですが、リナグリプチン(トラゼンタ)は胆汁排泄型のDPP-4阻害薬で、主に胆汁から未変化体で排泄され、尿中からの排泄率は約5%です。そのため、腎機能などの患者背景によらず、1日1回1錠5mgの同一用量で使用できる薬剤です。

吉村優 治療が長期にわたる糖尿病において、同一用量で、言ってみればシンプルに使える薬剤ということでしょうか。

金﨑先生 長期にわたる糖尿病治療において、同じ用量でシンプルに使い続けられることは医師からしても利便性が高いと考えています。 また、患者さんにとっても、薬剤の変更などがなく飲み慣れた薬で治療を続けられることは治療継続のモチベーションにもつながる可能性があると思います。

薬物動態特性:まとめ

トラゼンタの特徴(腎からの排泄率)

吉村優 続きましてトラゼンタの臨床効果についても、ご紹介いただけますか?

金﨑先生 まず基礎データからご紹介します。この表にありますようにリナグリプチン(トラゼンタ)がDPP-4を50%阻害するために必要な濃度であるIC50値は0.6nmol/Lと低い値を示しています。リナグリプチン(トラゼンタ)は低濃度でDPP-4活性を阻害いたしますので、5mgで強力なDPP-4阻害作用を有しているといえるでしょう。

S2’ポケットを含む4点結合によるリナグリプチンのDPP-4阻害作用(in vitro)

金﨑先生 実際の血糖降下作用に関してですが、2012年ランセット誌に掲載されたデータをお示しします。こちらはSU薬を対照に2年間投与した試験なのですが、104週間にわたるHbA1c値の推移をみたところ、トラゼンタは長期にわたりグリメピリド平均2.45mgと同程度の優れたHbA1c低下作用を示すことが報告されています。

また、先ほど腎機能など患者背景にかかわらず同一用量で使用できると申し上げましたが、日本人2型糖尿病患者さんをGFR区分に基づき層別化し、トラゼンタの有効性を検討したところ、いずれの群においてもベースラインと比較して一貫したHbA1c低下作用が示されました。

トラゼンタのHbA1c低下作用(海外データ・主要評価項目)

トラゼンタの腎機能別HbA1c低下作用(単独投与)

リナグリプチンの糖尿病腎への影響

金﨑 啓造先生

インタビュアー:吉村優

金﨑先生はトラゼンタの腎機能への影響を検討した研究も実施されていますね。

金﨑先生 はい。私たちが糖尿病マウスを用いてin vitro試験を行いました。その結果、リナグリプチン(トラゼンタ)投与群では非投与群に比べて、糖尿病腎の線維化に影響を与え、尿中アルブミン/クレアチニン比の有意な低下が認められました。こちらは1型糖尿病モデルを用いていますので、リナグリプチン(トラゼンタ)は血糖降下作用とは独立して腎へ影響を与える可能性が示唆されました。

参考情報リナグリプチンの糖尿病腎への影響(in vitro)

CARMELINA®試験の特徴

金﨑 啓造先生

インタビュアー:吉村優

CARMELINA®試験デザイン

現在トラゼンタでは、約7,000例を対象としたCARMELINA®(カルメリーナ)試験が進行中です。
CARMELINA®試験の特徴について教えてください。

金﨑先生 CARMELINA®︎試験のポイントは二つあります。

一つめは、対象に腎機能が正常な例から高度に低下した例まで、あらゆる腎機能ステージの患者さんが組み入れられている点です。これは腎機能の程度にかかわらず同一用量で使用できるトラゼンタだから実施できるユニークな点だと思います。そのような背景の患者さんの心血管系イベントへの安全性を3P-MACEで評価しています。

二つめは、重要な副次評価項目として腎ハードエンドポイントを前向きに検証している点です。本試験によりDPP-4阻害薬の安全性に関して、新たな知見が得られると考えています。

CARMELINA(R)試験 試験デザインおよび試験参加患者の腎機能別の割合

CARMELINA(R)試験 主な評価項目

インタビュアー:吉村優

金﨑先生、ありがとうございました。

本日は金﨑先生より、トラゼンタの臨床効果や患者背景にかかわらずシンプルにお使いいただける点、また現在進行中のCARMELINA®試験についてお話しいただきました。

今回の内容が、先生の糖尿病診療のお役に立てば幸いです。

トラゼンタの特徴