トラゼンタ 製品紹介:コンテンツ一覧第3回 早期からの継続的な糖尿病治療の重要性と薬剤選択
~CAROLINA試験を踏まえて~

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門脇先生に問う 2型糖尿病治療の今とシンプルなトラゼンタ 第3回 早期からの継続的な
糖尿病治療の
重要性と薬剤選択
~CAROLINA試験を踏まえて~

糖尿病治療の目標は、健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)の維持と、寿命を確保することです。そのためには、血糖コントロールをはじめ体重や血圧などを良好に保つことにより、合併症の発症・進展を予防することが重要です。

合併症予防のためには早期から治療を開始し、継続することが重要です。そのためには多様な治療選択肢の中からどの薬剤を選択するべきでしょうか。そこで本日は、東京大学大学院医学系研究科の門脇 孝先生に「早期からの継続的な糖尿病治療の重要性と薬剤選択」についてお伺いします。

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ご監修・出演
門脇 孝先生

東京大学大学院医学系研究科
糖尿病・生活習慣病予防講座 特任教授
帝京大学医学部附属溝口病院
病態栄養学講座 常勤客員教授

糖尿病治療の目標は、健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)の維持と、寿命を確保することです。そのためには、血糖コントロールをはじめ体重や血圧などを良好に保つことにより、合併症の発症・進展を予防することが重要です。

合併症予防のためには早期から治療を開始し、継続することが重要です。そのためには多様な治療選択肢の中からどの薬剤を選択するべきでしょうか。そこで本日は、東京大学大学院医学系研究科の門脇 孝先生に「早期からの継続的な糖尿病治療の重要性と薬剤選択」についてお伺いします。

早期からの治療継続の重要性

Q早期に治療を開始し、継続することの重要性について教えてください。
A糖尿病診療ガイドライン2019では、「血糖コントロールの目標は、可能な限り正常な代謝状態を目指すべきであり、治療開始後早期に良好な血糖コントロールを達成し、その状態を維持することができれば、長期予後の改善が期待できる」1)とし、早期から治療を開始し、継続することの重要性が記載されています。
そのための選択肢のひとつとして、インクレチン関連薬があります。2型糖尿病の自然歴をみると、糖尿病発症時にはβ細胞機能はすでに低下していると考えられています。同様にインクレチン作用も低下しています。そのため、インクレチン作用を補完あるいは是正することで血糖コントロールの改善が期待できると考えられます2)
1) 日本糖尿病学会 編・著:糖尿病診療ガイドライン2019, p24
http://www.fa.kyorin.co.jp/jds/uploads/gl/GL2019-02.pdf(2019年10月16日閲覧)
2) Kendall DM, et al. Am J Med 2009; 122(suppl): S37-50

トラゼンタデータ①

Qインクレチン関連薬であるDPP-4阻害薬について教えてください。
A2009年に発売されたDPP-4阻害薬は、近年の糖尿病治療に貢献してきた薬剤クラスのひとつです。
日本では多くのDPP-4阻害薬が使用可能となっていますが、それぞれ異なる構造式を有し、異なる特徴を有しています。
例えば、排泄経路にも違いがあり、トラゼンタは胆汁排泄型のDPP-4阻害薬であるため、腎機能の程度によらず1日1回5mgの投与量でシンプルに処方が可能です。

トラゼンタデータ②

Qトラゼンタの安全性・有効性について、データをご紹介いただけますでしょうか。
Aこちらは国内第相臨床試験 経口血糖降下薬との併用投与試験成績のデータです。

日本人の2型糖尿病患者さんで、食事・運動療法および経口血糖降下薬1剤による治療にもかかわらず十分な血糖コントロールが得られない患者さんを対象に行っています。現状の治療薬に加えてトラゼンタ5mg1日1回を52週併用投与した時の安全性、および有効性を検討しています。

まず、主要評価項目である安全性に関しましては、こちらの通りです。主な有害事象は低血糖症、胃腸炎、腹部膨満等でした。

副次評価項目の有効性に関しましては、年齢に関わらず一貫したHbA1c低下効果が見られました。

トラゼンタデータ③

Qトラゼンタの心血管アウトカム試験について教えてください。
A米国食品医薬品局(FDA)は2008年に製薬企業に対し新規糖尿病治療薬の心血管アウトカム大規模臨床試験の実施を義務付けました。その結果、さまざまな試験が行われています。トラゼンタに関してはCAROLINA試験、CARMELINA試験という2つの試験が実施されました。CAROLINA試験が始まった2009年当時、ADAの高血糖管理アルゴリズムではメトホルミンに追加する2剤目の経口薬としてSU薬が推奨されていました。そのため、CAROLINA試験ではグリメピリドを対照にトラゼンタの心血管イベントへの影響を検証しています。
その後、プラセボを対照にトラゼンタの心血管、腎への影響を検証したCARMELINA試験が追加で実施されました。

CAROLINA試験

Q2019年のADAで発表されたCAROLINA試験について詳しく教えていただけますか?
ACAROLINA試験は比較的早期の2型糖尿病患者さんを対象に実施され、フォローアップ期間の中央値は6.3年でした。主要評価項目である3P-MACEについては、トラゼンタのグリメピリドに対する非劣性が検証されました。

重要な副次評価項目として設定した血糖コントロールの持続性は、血糖降下療法を安全かつ持続的に行っていく上で、重要なエンドポイントです。
まずHbA1cが7%以下であり、追加治療を必要とせず、2%以上の体重増加を認めず、中等度/重度の低血糖イベントを起こさなかった患者数に関してはトラゼンタ群で多くなっていました。
また、HbA1cが7%以下であり、追加治療を必要とせず、2%以上の体重増加を来さなかった患者数も、やはりトラゼンタ群におきまして、グリメピリド群より患者数が多かったです。
この重要な副次評価項目より、トラゼンタは持続的かつ安全な血糖コントロールに有用であることが示唆された、といえるのではないでしょうか。
A有害事象はトラゼンタ群 3023例中2821例(93.6%)、グリメピリド群3010例中 2855例(95.2%)に認められ、主なものは血管浮腫42例(1.9%)、41例(1.9%)、急性膵炎15例(0.5%)、16例(0.5%)などでした。
重篤な有害事象は1403例 (46.4%)、1448例(48.1%)、試験中止に至った有害事象は 414 例(13.7%)、448例(14.9%)に認められました。

また治験責任医師により報告された低血糖はトラゼンタ群 320例(10.6%)、グリメピリド群1132例(37.7%)、血糖値≤ 70mg/dLもしくは重症低血糖は195例(6.5%)、927例(30.9%)、重症低血糖は10例(0.3%)、65例(2.2%)、低血糖による入院は2例(0.1%)、27例(0.9%)でした。

トラゼンタは比較的早期の2型糖尿病患者さんを対象にしたCAROLINA試験、心血管・腎のイベントリスクの高い患者さんを対象にしたCARMELINA試験と、異なる患者背景に対する心血管アウトカムが検討されている製剤です。

最後に

門脇先生、ありがとうございました。

トラゼンタは、新規に薬物療法を開始される患者さんをはじめ幅広い2型糖尿病患者さんにおいて、1日1回1錠5mgでシンプルな治療が可能な薬剤です。糖尿病治療の選択肢のひとつとして、トラゼンタをご検討いただければ幸いです。

糖尿病治療の目標

糖尿病治療の目標

糖尿病発症時、β細胞機能は既に低下しています

トラゼンタは腎機能の程度によらず5mgの投与量です

試験概要・評価項目

安全性

リナグリプチンのHbA1c変化量:年齢別

FDAガイダンスに基づいたトラゼンタの心血管アウトカム試験

試験デザイン

主な評価項目

主要評価項目:3P-MACE

重要な副次評価項目

有害事象(1)

有害事象(2)

トラゼンタの2つの心血管アウトカム試験