トラゼンタ 製品紹介:コンテンツ一覧第2回 患者負担を考慮した2型糖尿病治療の薬剤選択

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森先生に問う 2型糖尿病治療の今とシンプルなトラゼンタ 第2回 患者負担を考慮した
2型糖尿病治療の薬剤選択

糖尿病治療の目標は、健康な人と変わらない日常生活の質
(QOL)の維持と、寿命を確保することです。そのためには、
血糖コントロールをはじめ体重や血圧などを良好に保つことに
より、合併症の発症・進展を予防することが重要です。

糖尿病治療は長期にわたるため、薬剤選択にあたっては
患者さんの加齢などによる生理機能低下のリスクも考慮する
必要があります。

そこで本日は、大阪市立大学大学院医学研究科腎臓病態内科学
講師の森 克仁先生に「腎機能を考慮した2型糖尿病治療の薬剤
選択」についてお伺いします。

ご監修・出演
森 克仁先生

大阪市立大学大学院医学研究科
腎臓病態内科学 講師

糖尿病治療の目標は、健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)の維持と、寿命を確保することです。そのためには、血糖コントロールをはじめ体重や血圧などを良好に保つことにより、合併症の発症・進展を予防することが重要です。

糖尿病治療は長期にわたるため、薬剤選択にあたっては患者さんの加齢などによる生理機能低下のリスクも考慮する必要があります。

そこで本日は、大阪市立大学大学院医学研究科腎臓病態内科学講師の森 克仁先生に「腎機能を考慮した2型糖尿病治療の薬剤選択」についてお伺いします。

早期からの
厳格な
血糖
コントロールの
重要性

Q早期からの厳格な血糖コントロールの重要性が示されたエビデンスについて教えてください。
AUKPDS試験では、新たに2型糖尿病と診断された患者さんを従来療法と強化療法に割り付けてアウトカムを比較しました。その結果、強化療法群で有意な減少が認められたのは、全ての糖尿病関連エンドポイントおよび細小血管障害の2つでした1)。さらに試験終了時から10年間の追跡調査では、全ての糖尿病関連エンドポイント、細小血管障害に加え、心筋梗塞、全死亡がいずれも強化療法群で有意に減少しました。
こうしたエビデンスから、より早期から厳格な血糖コントロールを始めることが合併症の発症・進展抑制に重要であると考えられます。
Q早期からの厳格な血糖コントロールのためには、薬物療法に関してはどのような選択肢がありますか。
A2型糖尿病治療の第一選択薬にはこのような条件が求められます。
安全性、特に低血糖のリスクが少なく、効果が確実に得られるなどの条件を多く満たす選択肢のひとつとして、わが国ではDPP-4阻害薬が広く使われています。DPP-4阻害薬を単独投与されている患者さんについて処方前プロファイルをみると、経口糖尿病薬の使用歴のない患者さんが約60%を占めていました。
つまり、新規に薬物治療を開始する2型糖尿病患者さんの半数以上にDPP-4阻害薬が処方されているということです。

DPP-4阻害薬の使い分け

QDPP-4阻害薬を選択される際には、どのようなことを重視されていますか。
A優れた効果と高い安全性を示すDPP-4阻害薬ですが、それらをサポートするエビデンスも重要な要素だと思います。もちろん患者さん個々の事情により選択も変わってきますが、治療を決定するうえで効果や安全性を示したエビデンスは貴重な判断材料になると思います。

糖尿病治療は長期に渡るため、患者さんの状態も変化していきますし、服用する薬剤が増えるケースなどがあると思います。糖尿病はそれ自体が腎機能低下のリスクファクターです。また、JDDMのデータでは、微量アルブミン尿が31.6%、顕性アルブミン尿が10.5%の患者さんに認められています2)
こうしたことからも、腎機能の程度を含め幅広い患者背景に対してシンプルに使用できるエビデンスをもつトラゼンタは、将来を見据えた有用な選択肢のひとつです。

トラゼンタのデータ

Q先生がそのようにお考えになる根拠となるトラゼンタのデータを教えてください。
Aこちらは日本人2型糖尿病患者さんを対象に、トラゼンタのHbA1c低下作用をeGFR区分に基づき3群に層別して検討したデータです。
トラゼンタは腎機能が正常な患者さんで-1.0%と優れたHbA1c低下作用を示し、それは腎機能の程度にかかわらず一貫して認められました。

なお、国内で実施されたトラゼンタの臨床試験では、1,170例中134例(11.5%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められています。主な副作用として、低血糖症24例(2.1%)、便秘20例(1.7%)、鼓腸12例(1.0%)、腹部膨満7例(0.6%)等であり、重大な副作用としては低血糖症(2.1%)、腸閉塞・肝機能障害・類天疱瘡・間質性肺炎および急性膵炎(頻度不明)の発現が報告されています。
Q心血管・腎イベントリスクの高い2型糖尿病患者さんにおいて心血管・腎へのトラゼンタの影響を検証したCARMELINA試験については、どのように評価されていますか。
ACARMELINA試験は、あらゆる腎機能ステージの患者さんを対象としており、これは実臨床に即した患者さんにおいてトラゼンタの安全性が検証されたといえるのではないでしょうか。

本試験の結果ですが、主要評価項目である3P-MACEにおいて、トラゼンタ群はプラセボ群と比較して、優越性の検証では有意差はなく、非劣性であることが示されました。

重要な副次評価項目である腎複合エンドポイントにおいて、トラゼンタ群ではプラセボ群と比較して、腎イベントの発現数に有意な差は認められませんでした。

また、心不全による入院も評価しており、トラゼンタ群ではプラセボ群と比較して、発現数に有意な差は認められませんでした。

一方、アルブミン尿の進展については、トラゼンタ群で発現数が有意に低下しました。

本試験の主な有害事象として、低血糖(トラゼンタ群:29.7%、プラセボ群:29.4%)および重症低血糖(トラゼンタ群:15.9%、プラセボ群:16.4%)の発現が認められています。

またその他に類天疱瘡(トラゼンタ群:0.2%)、急性膵炎(トラゼンタ群:0.3%、プラセボ群:0.1%)、慢性膵炎(トラゼンタ群:0.1%、プラセボ群:0.1%)などについて報告されています。

実臨床における有用性

Q実臨床においてどのような場面でトラゼンタの有用性をお感じになりますか。
A腎機能の程度にかかわらず5mgの投与量のトラゼンタは、幅広い2型糖尿病患者さんに対するベースの一剤として有用と感じています。
当院では紹介・逆紹介の機会が多いのですが、さまざまな背景の2型糖尿病患者さんがいらっしゃいます。患者背景にかかわらず同一用量でシンプルな処方が可能なトラゼンタは、紹介先の先生にとっても利便性が高く、患者さんにとっても薬剤変更などの負担の軽減が期待できるのではないでしょうか。

最後に

森先生、ありがとうございました。

トラゼンタは、新規に薬物療法を開始される患者さんをはじめ幅広い2型糖尿病患者さんにおいて、1日1回1錠5mgでシンプルな治療が可能な薬剤です。糖尿病治療の選択肢として、トラゼンタをご検討いただければ幸いです。

参考論文:
1) UKPDS Group: Lancet. 1998; 352: (9131): 837-853
2) Yokoyama H et al.: Diabetes Care. 30: 989-92, 2007

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